2021年6月、一般社団法人JPCERTコーディネーションセンター(JPCERT/CC)は、サイバーセキュリティ対策活動に特に顕著なご貢献をいただいた方に感謝の意を表して感謝状を贈呈しました。
2020年度は、標的型ランサムウェアによる情報漏えいが多数確認されました。また、フィッシングサイトの確認件数は2019年から引き続き増加傾向となり、収まる気配は見られません。このような、インターネットを取り巻く厳しい状況が続く一方で、長い間、被害を及ぼしたマルウェア EmotetがEuropolを中心として欧米各国の共同作戦によってテイクダウンされるという素晴らしいニュースもありました。
JPCERT/CCは、さまざまな国内のサイバー攻撃の被害を低減するために、インシデントへの対応支援活動、インシデントを未然に防ぐための早期警戒活動、マルウェア分析、ソフトウェア製品等の脆弱性に関する調整活動を行っています。これらの活動を円滑かつ効果的に進めるためには、皆さまからの情報提供やさまざまなご協力が欠かせません。
JPCERT/CCでは、サイバーセキュリティ対策活動に対する皆さまからのご厚意とお力添えに深く思いをいたし、第8回目となる2021年度は次の方に感謝状を贈呈いたしました。
JSACプログラム選考委員の皆さま |
JPCERT/CCでは、国内のセキュリティアナリストのスキルの底上げを図るべく、インシデント分析・対応に関連する技術的な知見を共有する場として、Japan Security Analyst Conference( JSAC )を2018年から開催しており、次回、JSACは5回目の節目の開催を迎えます。今年度、感謝状をお贈りするプログラム選考委員の皆さまには、カンファレンスの立ち上げ当初からご協力いただいており、講演、ワークショップなどのプログラムの選考にとどまらず、開催方法の検討など、さまざまな場面でご尽力いただいてきました。 JSACが国内外のセキュリティアナリストに認知されるようになったのは、JSACで技術的知見を発表いただいたスピーカーの方々の質の高い講演に加えて、プログラム選考委員の皆さまの貢献が大きいと考えています。 今後も、JPCERT/CCではJSACを通して、日々セキュリティインシデントに立ち向かう現場のセキュリティアナリストの皆さまが、ご自身の知見・技術・情報を共有できる場を提供してまいります。 |
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新井 悠 様(株式会社NTTデータ) |
石川 芳浩 様(株式会社ラック) |
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石丸 傑 様(株式会社カスペルスキー) |
佐藤 元彦 様(伊藤忠商事株式会社) |
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鈴木 博志 様 (株式会社インターネットイニシアティブ) |
中津留 勇 様 (セキュアワークス株式会社) |
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春山 敬宏 様(VMware, Inc) |
山崎 輝 様(楽天グループ株式会社) |
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三菱電機PSIRT 様 |
三菱電機PSIRT様は、PSIRTとして発足する2019年以前から、長きにわたりJPCERT/CCが行う脆弱性情報流通の活動にご協力いただいてきました。情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づく調整の他、グローバルベンダーとして各地域の拠点と連携し、国内外から報告される多数の脆弱性情報に対処され、2020年には、 FIRST への参加や CNA への登録を行うなど、国際的な脆弱性情報の流通に参画されています。また、製品開発者の視点からの問題提起など、JPCERT/CCの活動にもさまざまな気づきを与えていただきました。 JPCERT/CCが行う脆弱性情報流通の活動へのこれまでの貢献とともに、他の製品開発者の参考となるPSIRT活動を展開し、国内のPSIRT活動を盛り上げていただいています。 |
JPCERT/CCからの感謝状の贈呈について:
国内においてサイバーセキュリティインシデントの被害の低減に大きく貢献した方に感謝の意を表することを目的に「JPCERT/CC感謝状制度」を2014年4月に制定いたしました。これに基づいて、顕著なご貢献をいただいた方々に、年1回JPCERT/CCより感謝状を贈呈させていただくものです。
JPCERT/CC 感謝状