<<< JPCERT/CC WEEKLY REPORT 2008-11-27 >>>
■11/16(日)〜11/22(土) のセキュリティ関連情報
目 次
【1】「Mozilla 製品群に複数の脆弱性」に関する追加情報
【2】Adobe AIR に脆弱性
【3】SSH 通信にデータ漏えいの脆弱性
【4】CGI RESCUE の簡易BBS2000 にディレクトリトラバーサルの脆弱性
【5】ガンホーの LoadPrgAx に任意の Java プログラムが実行される脆弱性
【6】SecurityDay2008 のお知らせ (2008年12月16日開催)
【今週のひとくちメモ】メールの送信先に注意
※紹介するセキュリティ関連情報の選定基準は以下のページをご覧ください。
https://www.jpcert.or.jp/wr/
※PGP署名付きテキスト版および XML 版は以下のページをご覧ください。
https://www.jpcert.or.jp/wr/2008/wr084601.txt
https://www.jpcert.or.jp/wr/2008/wr084601.xml
【1】「Mozilla 製品群に複数の脆弱性」に関する追加情報
情報源
Mozilla Japan
Thunderbird リリースノート - Thunderbird 2.0.0.18 での変更点
http://mozilla.jp/thunderbird/2.0.0.18/releasenotes/
概要
JPCERT/CC REPORT 2008-11-19 号【2】で紹介した「Mozilla 製品群に 複数の脆弱性」に関する追加情報です。 Thunderbird の修正済みのバージョン 2.0.0.18 が提供されました。詳 細については、OS のベンダや配布元が提供する情報を参照してくださ い。
関連文書 (日本語)
JPCERT/CC REPORT 2008-11-19
【2】Mozilla 製品群に複数の脆弱性
http://www.jpcert.or.jp/wr/2008/wr084501.html#2
【2】Adobe AIR に脆弱性
情報源
Adobe - Security Advisories
APSB08-23: AIR update available to address security vulnerabilities
http://www.adobe.com/support/security/bulletins/apsb08-23.htmlUS-CERT Current Activity Archive
Adobe Releases Update for AIR
http://www.us-cert.gov/current/archive/2008/11/20/archive.html#adobe_releases_update_for_air
概要
Adobe AIR には、脆弱性があります。結果として、遠隔の第三者が細工 したデータを Adobe AIR のアプリケーションに読み込ませることで、 昇格した権限で任意の JavaScript コードを実行する可能性があります。 対象となるバージョンは以下の通りです。 - Adobe AIR 1.1 およびそれ以前 この問題は、Adobe が提供する修正済みのバージョンに Adobe AIR を 更新することで解決します。なお、この更新には、Adobe AIR に組み込 まれている Adobe Flash Player の機能に関して JPCERT/CC REPORT 2008-10-22 号【2】で紹介した問題に対する修正も含まれています。
関連文書 (日本語)
JPCERT/CC REPORT 2008-10-22
【2】Adobe Flash Player に複数の脆弱性
http://www.jpcert.or.jp/wr/2008/wr084101.html#2
【3】SSH 通信にデータ漏えいの脆弱性
情報源
Japan Vulnerability Notes CPNI-957037
SSH 通信において一部データが漏えいする可能性
http://jvn.jp/niscc/CPNI-957037/index.html
概要
SSH 通信には、データ漏えいの脆弱性があります。結果として、遠隔の 第三者が細工したパケットを処理させることで暗号化ブロックから平文 の一部を取り出す可能性があります。 対象となる製品は以下の通りです。 - SSH を実装する製品 この問題は、各ベンダが提供する修正済みのバージョンに各製品を更新 することで解決します。なお、OpenSSH など一部の製品では設定の変更 が必要となる場合があります。詳細については、各ベンダが提供する情 報を参照してください。
関連文書 (英語)
CPNI Vulnerability Advisory CPNI-957037
Plaintext Recovery Attack Against SSH
http://www.cpni.gov.uk/Docs/Vulnerability_Advisory_SSH.txtUS-CERT Vulnerability Note VU#958563
SSH CBC vulnerability
http://www.kb.cert.org/vuls/id/958563OpenSSH Security Advisory: cbc.adv
Regarding the "Plaintext Recovery Attack Against SSH" reported as CPNI-957037[1]
http://www.openssh.com/txt/cbc.adv
【4】CGI RESCUE の簡易BBS2000 にディレクトリトラバーサルの脆弱性
情報源
Japan Vulnerability Notes JVN#86833991
CGI RESCUE 製簡易BBS2000 におけるディレクトリトラバーサルの脆弱性
http://jvn.jp/jp/JVN86833991/index.html
概要
CGI RESCUE が提供する簡易BBS2000 には、ディレクトリトラバーサル の脆弱性があります。結果として、遠隔の第三者が簡易BBS2000 が設置 されているサーバ内のファイルを閲覧する可能性があります。 対象となる製品およびバージョンは以下の通りです。 - 簡易BBS2000 v1.02 およびそれ以前 - 簡易BBS2000i v1.02 およびそれ以前 この問題は CGI RESCUE が提供する修正済みのバージョンに、該当する 製品を更新することで解決します。なお、本脆弱性の対策版として公開 していたファイルに誤りがあったと CGI RESCUE より報告されています。 現在ダウンロード可能なバージョン v1.03 は本脆弱性を修正したバー ジョンとなっています。詳しくは CGI RESCUE が提供する情報を参照し てください。
関連文書 (日本語)
CGI RESCUE
簡易BBS2000と簡易BBS2000iのダウンロードファイルに誤り
http://www.rescue.ne.jp/whatsnew/blog.cgi/permalink/20081113221811CGI RESCUE
簡易BBS2000
http://www.rescue.ne.jp/cgi/minibbs2000/CGI RESCUE
簡易BBS2000i
http://www.rescue.ne.jp/cgi/minibbs2000i/
【5】ガンホーの LoadPrgAx に任意の Java プログラムが実行される脆弱性
情報源
Japan Vulnerability Notes JVN#47875752
ガンホー製 LoadPrgAx において任意の Java プログラムが実行される脆弱性
http://jvn.jp/jp/JVN47875752/index.html
概要
ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社が提供する LoadPrgAx ActiveX コントロールには、任意の Java プログラムが実行 される脆弱性があります。結果として、遠隔の第三者が細工した HTML ドキュメントをユーザに閲覧させることで、ユーザの PC 内にある任意 の Java プログラムを実行する可能性があります。 対象となるバージョンは以下の通りです。 - LoadPrgAx バージョン 1,0,0,6 およびそれ以前 この問題は、ガンホーが提供する修正済みのバージョンに LoadPrgAx を更新することで解決します。なお、この ActiveX コントロールはゲー ム起動時に自動でアップデートの処理が行われます。本件の対策版であ る LoadPrgAx バージョン 1,0,0,7 は 2008年11月5日からガンホーが配 布しています。詳細については、ガンホーが提供する情報を参照してく ださい。
関連文書 (日本語)
ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
ActiveXコントロール(プログラム)更新のお知らせ
http://www.gungho.jp/index.php?module=Page&action=NoticeDetailPage¬ice_id=1339
【6】SecurityDay2008 のお知らせ (2008年12月16日開催)
情報源
SecurityDay2008
http://securityday.jp/
概要
2008年12月16日(火)、東京 ベルサール八重洲において JPCERT コーディ ネーションセンター (JPCERT/CC)、日本インターネットプロバイダー協 会 (JAIPA)、日本データ通信協会 (Telecom-ISAC Japan)、日本ネット ワークセキュリティ協会 (JNSA)、日本電子認証協議会 (JCAF) 主催の 「SecurityDay2008 〜日本の情報セキュリティのあり方を考える〜」を 開催します。 日時:2008年12月16日(火) 9:50 開始 会場:ベルサール八重洲 2F 東京都中央区八重洲 1-3-7 八重洲ファースト フィナンシャルビル http://www.bellesalle.co.jp/bs_yaesu/images/shikihai.html 費用:5,000円 (税込) SecurityDay2008 への参加には、事前のお申し込みが必要です。参加費 は、当日会場受付での現金精算となりますので、予約完了後にメールで 送られる受講予約票を必ずご持参くださるようお願いいたします。 プログラム、参加申し込み等、詳細は以下の Web ページをご参照くだ さい。
関連文書 (日本語)
SecurityDay2008
参加申し込み方法
http://securityday.jp/?registerJPCERT/CC
SecurityDay2008 開催のお知らせ
http://www.jpcert.or.jp/event/sec2008-seminar.html
■今週のひとくちメモ
○メールの送信先に注意
メールを送る際には、送信先に注意しましょう。例えば、ニュースを知 らせるメールを受け取り他の関係者に転送する際、意図せず元のメール の送信元を一緒に含めてしまうケースがあります。JPCERT/CC REPORT においても、組織内関係者への転送と思われるものが返信されてくるケー スが散見されます。 内容によっては、情報漏曳にもつながりかねない危険があります。メー ルを送信する直前にはもういちど送信先を確認するステップを入れるこ と、また、メーラに誤送信を防ぐための機能がある場合には活用するな ど、誤送信を防ぐための習慣をつけましょう。
参考文献 (日本語)
Microsoft Office Outlook Tips
メール作成途中の送信を防ぐ方法
http://www.microsoft.com/japan/exchange/campaign/ov/tips/default.mspx#09Thunderbird Add-ons
Confirm-Address 1.2.1
https://addons.mozilla.org/ja/thunderbird/addon/5582
■JPCERT/CC からのお願い
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https://www.jpcert.or.jp/wr/ -
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