JPCERT コーディネーションセンター

Weekly Report 2020-08-26号

JPCERT-WR-2020-3301
JPCERT/CC
2020-08-26

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■08/16(日)〜08/22(土) のセキュリティ関連情報

目 次

【1】ISC BIND 9 に複数の脆弱性

【2】複数の Cisco 製品に脆弱性

【3】Google Chrome にバッファオーバーフローの脆弱性

【4】GitLab にアクセス制御の脆弱性

【5】Exment にクロスサイトスクリプティングの脆弱性

【今週のひとくちメモ】IPA が「【注意喚起】事業継続を脅かす新たなランサムウェア攻撃について」を公開

※紹介するセキュリティ関連情報の選定基準は以下のページをご覧ください。
https://www.jpcert.or.jp/wr/

※PGP署名付きテキスト版および XML 版は以下のページをご覧ください。
https://www.jpcert.or.jp/wr/2020/wr203301.txt
https://www.jpcert.or.jp/wr/2020/wr203301.xml

【1】ISC BIND 9 に複数の脆弱性

情報源

CISA Current Activity
ISC Releases Security Advisories for BIND
https://us-cert.cisa.gov/ncas/current-activity/2020/08/21/isc-releases-security-advisories-bind

概要

ISC BIND 9 には、複数の脆弱性があります。結果として、遠隔の第三者がサー
ビス運用妨害 (DoS) 攻撃を行う可能性があります。

対象となるバージョンは次のとおりです。

- BIND 9.16系 9.16.0 から 9.16.5 まで
- BIND 9.14系 9.14.0 から 9.14.12 まで
- BIND 9.11系 9.11.3 から  9.11.21 まで
- BIND 9 Supported Preview Edition 9.9.3-S1 から 9.11.21-S1 まで

※なお既にサポートが終了している BIND 9.10系以前や 9.12系、9.13系、
9.15系および開発版の 9.17系についても本脆弱性の影響を受けます。

この問題は、ISC BIND を ISC が提供する修正済みのバージョンに更新するこ
とで解決します。詳細は、ISC が提供する情報を参照してください。

関連文書 (日本語)

JPCERT/CC
ISC BIND 9 に対する複数の脆弱性に関する注意喚起
https://www.jpcert.or.jp/at/2020/at200035.html

Japan Vulnerability Notes JVNVU#98069467
ISC BIND 9 に複数の脆弱性
https://jvn.jp/vu/JVNVU98069467/

関連文書 (英語)

ISC Knowledge Base
CVE-2020-8620: A specially crafted large TCP payload can trigger an assertion failure in tcpdns.c
https://kb.isc.org/docs/cve-2020-8620

ISC Knowledge Base
CVE-2020-8621: Attempting QNAME minimization after forwarding can lead to an assertion failure in resolver.c
https://kb.isc.org/docs/cve-2020-8621

ISC Knowledge Base
CVE-2020-8622: A truncated TSIG response can lead to an assertion failure
https://kb.isc.org/docs/cve-2020-8622

ISC Knowledge Base
CVE-2020-8623: A flaw in native PKCS#11 code can lead to a remotely triggerable assertion failure in pk11.c
https://kb.isc.org/docs/cve-2020-8623

ISC Knowledge Base
CVE-2020-8624: update-policy rules of type "subdomain" are enforced incorrectly
https://kb.isc.org/docs/cve-2020-8624

【2】複数の Cisco 製品に脆弱性

情報源

CISA Current Activity
Cisco Releases Security Updates
https://us-cert.cisa.gov/ncas/current-activity/2020/08/20/cisco-releases-security-updates

概要

複数の Cisco 製品には、脆弱性があります。結果として、遠隔の第三者が任
意のコードを実行するなどの可能性があります。

影響度 Critical および High の脆弱性情報に記載されている製品は次のとお
りです。

- Cisco ENCS 5400-W Series
- Cisco CSP 5000-W Series
- Cisco Video Surveillance 8000 Series IP Cameras
- Cisco Smart Software Manager On-Prem
- Cisco Smart Software Manager satellite

※製品によって、影響を受ける条件が異なります。また、上記製品以外にも、
  影響度 Medium の複数の脆弱性情報が公開されています。詳細は、Cisco が
  提供する情報を参照してください。

この問題は、該当する製品を Cisco が提供する修正済みのバージョンに更新
することで解決します。詳細は、Cisco が提供する情報を参照してください。

関連文書 (英語)

Cisco Security Advisory
Cisco vWAAS for Cisco ENCS 5400-W Series and CSP 5000-W Series Default Credentials Vulnerability
https://tools.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-waas-encsw-cspw-cred-hZzL29A7

Cisco Security Advisory
Cisco Video Surveillance 8000 Series IP Cameras Cisco Discovery Protocol Remote Code Execution and Denial of Service Vulnerabilities
https://tools.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-ipcameras-rce-dos-uPyJYxN3

Cisco Security Advisory
Cisco Smart Software Manager On-Prem Privilege Escalation Vulnerability
https://tools.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-smart-priv-esca-nqwxXWBu

【3】Google Chrome にバッファオーバーフローの脆弱性

情報源

CISA Current Activity
Google Releases Security Updates for Chrome
https://us-cert.cisa.gov/ncas/current-activity/2020/08/19/google-releases-security-updates-chrome

概要

Google Chrome には、バッファオーバーフローの脆弱性があります。

対象となるバージョンは次のとおりです。

- Google Chrome 84.0.4147.135 より前のバージョン

この問題は、Google が提供する修正済みのバージョンに更新することで解決
します。詳細は、Google が提供する情報を参照してください。

関連文書 (英語)

Google
Stable Channel Update for Desktop
https://chromereleases.googleblog.com/2020/08/stable-channel-update-for-desktop_18.html

【4】GitLab にアクセス制御の脆弱性

情報源

GitLab
GitLab Critical Security Release: 13.2.6, 13.1.8, 13.0.14
https://about.gitlab.com/releases/2020/08/18/critical-security-release-gitlab-13-2-6-released/

概要

GitLab には、アクセス制御の脆弱性があります。結果として、許可されてい
ない第三者がリポジトリへアクセスする可能性があります。

対象となるバージョンは次のとおりです。

- GitLab EE 10.7 以降のバージョン

この問題は、該当する製品を GitLab が提供する修正済みのバージョンに更新
することで解決します。詳細は、GitLab が提供する情報を参照してください。

【5】Exment にクロスサイトスクリプティングの脆弱性

情報源

Japan Vulnerability Notes JVN#88315581
Exment における複数のクロスサイトスクリプティングの脆弱性
https://jvn.jp/jp/JVN88315581/

概要

株式会社カジトリが提供する Exment には、クロスサイトスクリプティングの
脆弱性が存在します。結果として、遠隔の第三者がユーザのウェブブラウザ上
で、任意のスクリプトを実行する可能性があります。

対象となるバージョンは次のとおりです。

- Exment v3.6.0 より前のバージョン

この問題は、該当する製品を株式会社カジトリが提供する修正済みのバージョン
に更新することで解決します。詳細は、株式会社カジトリが提供する情報を参
照してください。

関連文書 (日本語)

株式会社カジトリ
脆弱性対応 クロスサイトスクリプティング、ならびに画面入力でのスクリプト実行の方針について
https://exment.net/docs/#/ja/weakness/20200819

■今週のひとくちメモ

○IPA が「【注意喚起】事業継続を脅かす新たなランサムウェア攻撃について」を公開

2020年8月20日、情報処理推進機構 (IPA) は、「事業継続を脅かす新たなラン
サムウェア攻撃について」と題して注意喚起およびレポートを公開しました。
企業や組織の事業継続に関わる近年における深刻な脅威として、「人手による
ランサムウェア攻撃」と「二重の脅迫」を挙げ、被害の事例や攻撃手口、推奨
される対策などについて解説しています。

参考文献 (日本語)

情報処理推進機構 (IPA)
【注意喚起】事業継続を脅かす新たなランサムウェア攻撃について
https://www.ipa.go.jp/security/announce/2020-ransom.html

■JPCERT/CC からのお願い

  • 本レポートに関するお問い合わせは ew-info@jpcert.or.jp 宛 にお願い致します。ただし、JPCERT/CC では、提供する情報について具体的な内容そのものについてのご質問にはお答えできない場合もあります。またバックナンバーは、以下の URL からご利用いただけます。
    https://www.jpcert.or.jp/wr/
  • 本メーリングリストの購読申込や購読停止、また登録した電子メールアドレスの変更などにつきましては、以下の URL を参照してください。
    https://www.jpcert.or.jp/announce.html
  • JPCERT/CC へのセキュリティインシデントの報告方法については以下の URL を参照してください。
    https://www.jpcert.or.jp/form/

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