JPCERT コーディネーションセンター

Weekly Report 2020-03-04号

JPCERT-WR-2020-0901
JPCERT/CC
2020-03-04

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■02/23(日)〜02/29(土) のセキュリティ関連情報

目 次

【1】複数の Cisco 製品に脆弱性

【2】Google Chrome に複数の脆弱性

【3】Apache Tomcat に複数の脆弱性

【4】OpenSMTPD に脆弱性

【5】株式会社リコー製プリンタに複数の脆弱性

【6】株式会社リコー製プリンタドライバに権限昇格の脆弱性

【7】複数の ZyXEL 製品にコマンドインジェクションの脆弱性

【今週のひとくちメモ】IPAが「「情報セキュリティ10大脅威 2020」各脅威の解説資料」を公開

※紹介するセキュリティ関連情報の選定基準は以下のページをご覧ください。
https://www.jpcert.or.jp/wr/

※PGP署名付きテキスト版および XML 版は以下のページをご覧ください。
https://www.jpcert.or.jp/wr/2020/wr200901.txt
https://www.jpcert.or.jp/wr/2020/wr200901.xml

【1】複数の Cisco 製品に脆弱性

情報源

US-CERT Current Activity
Cisco Releases Security Updates
https://www.us-cert.gov/ncas/current-activity/2020/02/27/cisco-releases-security-updates

概要

複数の Cisco 製品には、脆弱性があります。結果として、遠隔の第三者が、
任意のコードを実行したり、サービス運用妨害 (DoS) 攻撃を行ったりするな
どの可能性があります。

影響度 High の脆弱性情報に記載されている製品は次のとおりです。

- Firepower 1000 Series
- Firepower 2100 Series
- Firepower 4100 Series
- Firepower 9300 Security Appliances
- MDS 9000 Series Multilayer Switches
- Nexus 1000 Virtual Edge for VMware vSphere
- Nexus 1000V Switch for Microsoft Hyper-V
- Nexus 1000V Switch for VMware vSphere
- Nexus 3000 Series Switches
- Nexus 5500 Platform Switches
- Nexus 5600 Platform Switches
- Nexus 6000 Series Switches
- Nexus 7000 Series Switches
- Nexus 9000 Series Fabric Switches in Application Centric Infrastructure mode
- Nexus 9000 Series Switches in standalone NX-OS mode
- UCS 6200 Series Fabric Interconnects
- UCS 6300 Series Fabric Interconnects
- UCS 6400 Series Fabric Interconnects

※製品によって、影響を受ける条件が異なります。また、上記製品以外にも、
  影響度 Medium の複数の脆弱性情報が公開されています。詳細は、Cisco が
  提供する情報を参照してください。

この問題は、該当する製品を Cisco が提供する修正済みのバージョンに更新
することで解決します。詳細は、Cisco が提供する情報を参照してください。

関連文書 (英語)

Cisco Security Advisory
Cisco FXOS and NX-OS Software Cisco Discovery Protocol Arbitrary Code Execution and Denial of Service Vulnerability
https://tools.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20200226-fxos-nxos-cdp

Cisco Security Advisory
Cisco FXOS and UCS Manager Software Local Management CLI Command Injection Vulnerability
https://tools.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20200226-fxos-ucs-cli-cmdinj

Cisco Security Advisory
Cisco FXOS and UCS Manager Software CLI Command Injection Vulnerability
https://tools.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20200226-fxos-ucs-cmdinj

Cisco Security Advisory
Cisco MDS 9000 Series Multilayer Switches Denial of Service Vulnerability
https://tools.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20200226-mds-ovrld-dos

Cisco Security Advisory
Cisco Nexus 1000V Switch for VMware vSphere Secure Login Enhancements Denial of Service Vulnerability
https://tools.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20200226-nexus-1000v-dos

Cisco Security Advisory
Cisco UCS Manager Software Local Management CLI Command Injection Vulnerability
https://tools.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20200226-ucs-cli-cmdinj

【2】Google Chrome に複数の脆弱性

情報源

US-CERT Current Activity
Google Releases Security Updates for Chrome
https://www.us-cert.gov/ncas/current-activity/2020/02/25/google-releases-security-updates-chrome

概要

Google Chrome には、複数の脆弱性があります。

対象となるバージョンは次のとおりです。

- Chrome 80.0.3987.122 より前のバージョン

この問題は、Google Chrome を Google が提供する修正済みのバージョンに更
新することで解決します。詳細は、Google が提供する情報を参照してくださ
い。

関連文書 (英語)

Google
Stable Channel Update for Desktop
https://chromereleases.googleblog.com/2020/02/stable-channel-update-for-desktop_24.html

【3】Apache Tomcat に複数の脆弱性

情報源

Japan Vulnerability Notes JVNVU#94679920
Apache Tomcat の複数の脆弱性に対するアップデート
http://jvn.jp/vu/JVNVU94679920

概要

The Apache Software Foundation が提供する Apache Tomcat には複数の脆弱
性があります。結果として、遠隔の第三者が任意のコードを実行するなどの可
能性があります。

対象となるバージョンは次のとおりです。

- Apache Tomcat 9.0.0.M1 から 9.0.30 までのバージョン
- Apache Tomcat 8.5.0 から 8.5.50 までのバージョン
- Apache Tomcat 7.0.0 から 7.0.99 までのバージョン

この問題は、Apache Tomcat を The Apache Software Foundation が提供する
修正済みのバージョンに更新することで解決します。詳細は、The Apache Software
Foundation が提供する情報を参照してください。

関連文書 (日本語)

JPCERT/CC
Apache Tomcat の脆弱性 (CVE-2020-1938) に関する注意喚起
https://www.jpcert.or.jp/at/2020/at200009.html

関連文書 (英語)

The Apache Software Foundation
Fixed in Apache Tomcat 9.0.31
http://tomcat.apache.org/security-9.html#Fixed_in_Apache_Tomcat_9.0.31

The Apache Software Foundation
Fixed in Apache Tomcat 8.5.51
http://tomcat.apache.org/security-8.html#Fixed_in_Apache_Tomcat_8.5.51

The Apache Software Foundation
Fixed in Apache Tomcat 7.0.100
http://tomcat.apache.org/security-7.html#Fixed_in_Apache_Tomcat_7.0.100

【4】OpenSMTPD に脆弱性

情報源

US-CERT Current Activity
OpenSMTPD Releases Version 6.6.4p1 to Address a Critical Vulnerability
https://www.us-cert.gov/ncas/current-activity/2020/02/25/opensmtpd-releases-version-664p1-address-critical-vulnerability

概要

OpenSMTPD には、脆弱性があります。

対象となるバージョンは次のとおりです。

- OpenSMTPD 6.6.4p1 より前のバージョン

この問題は、OpenSMTPD を開発者が提供する修正済みのバージョンに更新する
ことで解決します。詳細は、開発者が提供する情報を参照してください。

関連文書 (英語)

The Mail Archive
OpenSMTPD 6.6.4p1 released: addresses CRITICAL vulnerability
https://www.mail-archive.com/misc@opensmtpd.org/msg04888.html

Github
OpenSMTPD 6.6.4p1 release
https://github.com/OpenSMTPD/OpenSMTPD/releases/tag/6.6.4p1

【5】株式会社リコー製プリンタに複数の脆弱性

情報源

Japan Vulnerability Notes JVN#52962201
リコー製プリンタにおける複数の脆弱性
http://jvn.jp/jp/JVN52962201

概要

株式会社リコー製プリンタには、複数の脆弱性があります。結果として、第三
者が任意のコードを実行するなどの可能性があります。

対象となる製品およびバージョンは次のとおりです。

- RICOH SP C250SFL・RICOH SP C251SF ファームウェア ver.1.13より前のバージョン
- RICOH SP C250L・RICOH SP C251 ファームウェア ver.1.07より前のバージョン
- RICOH P C301SF ファームウェア ver.1.02より前のバージョン
- RICOH P C301 ファームウェア ver.1.02より前のバージョン
- RICOH SP 3700SF・RICOH SP 2300SFL ファームウェア ver.1.07より前のバージョン
- RICOH SP 3700・RICOH SP 2300L ファームウェア ver.1.07より前のバージョン
- RICOH SP C260SFL・RICOH SP C261SF ファームウェア ver.1.15より前のバージョン
- RICOH SP C260L・RICOH SP C261 ファームウェア ver.1.12より前のバージョン
- RICOH SP 2200SFL ファームウェア ver.1.20より前のバージョン
- RICOH SP 2200L ファームウェア ver.1.13より前のバージョン
- RICOH SP 2100L ファームウェア ver.1.13より前のバージョン
- IPSiO SP 3510SF ファームウェア ver.2.16より前のバージョン
- IPSiO SP 3510 ファームウェア ver.2.13より前のバージョン
- IPSiO SP C241SF・IPSiO SP C230SFL ファームウェア ver.1.18より前のバージョン
- IPSiO SP C241・IPSiO SP C230L ファームウェア ver.1.08より前のバージョン
- IPSiO SP 3410SF ファームウェア ver.2.13より前のバージョン
- IPSiO SP 3410・IPSiO SP 3410L ファームウェア ver.2.10より前のバージョン
- IPSiO SP C301SF ファームウェア ver.1.32より前のバージョン
- IPSiO SP C221SF・IPSiO SP C221SFL ファームウェア ver.1.72より前のバージョン

※海外機種についても影響があるとのことです。詳細は株式会社リコーが提供
 する情報を参照してください。

この問題は、該当する製品を株式会社リコーが提供する修正済みのバージョン
に更新することで解決します。詳細は、株式会社リコーが提供する情報を参照
してください。

関連文書 (日本語)

株式会社リコー
リコー プリンター/複合機製品を安全にご利用いただくために
https://jp.ricoh.com/info/notice/2019/0918_1.html

【6】株式会社リコー製プリンタドライバに権限昇格の脆弱性

情報源

Japan Vulnerability Notes JVN#15697526
リコー製プリンタドライバにおける権限昇格の脆弱性
http://jvn.jp/jp/JVN15697526

概要

株式会社リコーが提供するプリンタドライバには、権限昇格の脆弱性がありま
す。結果として、第三者が細工したプリンタドライバをユーザに使用させるこ
とで管理者権限を取得する可能性があります。

対象となる製品およびバージョンは次のとおりです。

- RPCSドライバー すべてのバージョン
- PSドライバー すべてのバージョン
- PCL6(PCL XL)ドライバー すべてのバージョン
- RPCSラスタードライバー すべてのバージョン
- PC-FAXドライバー すべてのバージョン

※海外機種についても影響があるとのことです。詳細は株式会社リコーが提供
 する情報を参照してください。

この問題は、該当する製品を株式会社リコーが提供する修正済みのバージョン
に更新することで解決します。詳細は、株式会社リコーが提供する情報を参照
してください。

関連文書 (日本語)

株式会社リコー
リコー プリンタードライバー/PC FAXドライバーを安全にご利用いただくために
https://jp.ricoh.com/info/notice/2020/0221_1/

【7】複数の ZyXEL 製品にコマンドインジェクションの脆弱性

情報源

Japan Vulnerability Notes JVNVU#97748968
複数の ZyXEL 製品に含まれる weblogin.cgi にコマンドインジェクションの脆弱性
http://jvn.jp/vu/JVNVU97748968

概要

ZyXEL が提供する複数の製品で使用されている weblogin.cgi にはコマンドイ
ンジェクションの脆弱性があります。結果として、遠隔の第三者が任意の OS
コマンドを実行する可能性があります。

対象となる製品は次のとおりです。

- NAS326
- NAS520
- NAS540
- NAS542
- ATP100
- ATP200
- ATP500
- ATP800
- USG20-VPN
- USG20W-VPN
- USG40
- USG40W
- USG60
- USG60W
- USG110
- USG210
- USG310
- USG1100
- USG1900
- USG2200
- VPN50
- VPN100
- VPN300
- VPN1000
- ZyWALL110
- ZyWALL310
- ZyWALL1100

この問題は、該当する製品を ZyXEL が提供する修正済みのバージョンに更新
することで解決します。詳細は、ZyXEL が提供する情報を参照してください。

関連文書 (英語)

ZYXEL
Zyxel security advisory for the remote code execution vulnerability of NAS and firewall products
https://www.zyxel.com/support/remote-code-execution-vulnerability-of-NAS-products.shtml

■今週のひとくちメモ

○IPAが「「情報セキュリティ10大脅威 2020」各脅威の解説資料」を公開

2020年2月27日、情報処理推進機構 (IPA) は、「情報セキュリティ10大脅威
2020」で挙げられている各脅威の解説資料を公開しました。これは、IPA が昨
年発生した情報セキュリティにおける事案から脅威候補を選出し、情報セキュ
リティ関連に携わるメンバーで審議・投票を行い、順位を決定したものに対し
て各脅威の解説をまとめた資料です。

参考文献 (日本語)

情報処理推進機構(IPA)
「情報セキュリティ10大脅威 2020」各脅威の解説資料を公開
https://www.ipa.go.jp/security/vuln/10threats2020.html

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