JPCERT コーディネーションセンター

Weekly Report 2015-01-15号

JPCERT-WR-2015-0201
JPCERT/CC
2015-01-15

<<< JPCERT/CC WEEKLY REPORT 2015-01-15 >>>

■01/04(日)〜01/10(土) のセキュリティ関連情報

目 次

【1】OpenSSL に複数の脆弱性

【2】Intel Corporation 製チップセットに脆弱性

【3】複数の UEFI システムの boot script が適切に保護されていない問題

【4】UEFI EDK1 にバッファオーバーフローの脆弱性

【今週のひとくちメモ】「脆弱性診断士(Web アプリケーション)スキルマップ」が公開

※紹介するセキュリティ関連情報の選定基準は以下のページをご覧ください。
https://www.jpcert.or.jp/wr/

※PGP署名付きテキスト版および XML 版は以下のページをご覧ください。
https://www.jpcert.or.jp/wr/2015/wr150201.txt
https://www.jpcert.or.jp/wr/2015/wr150201.xml

【1】OpenSSL に複数の脆弱性

情報源

US-CERT Current Activity
OpenSSL Patches Eight Vulnerabilities
https://www.us-cert.gov/ncas/current-activity/2015/01/08/OpenSSL-Patches-Eight-Vulnerabilities

概要

OpenSSL には、複数の脆弱性があります。結果として、遠隔の第三者が、サー
ビス運用妨害 (DoS) 攻撃を行うなどの可能性があります。

対象となるバージョンは以下の通りです。

- OpenSSL 1.0.1k より前のバージョン
- OpenSSL 1.0.0p より前のバージョン
- OpenSSL 0.9.8zd より前のバージョン

この問題は、使用している OS のベンダや配布元が提供する修正済みのバージョン
に OpenSSL を更新することで解決します。詳細については、開発者が提供する
情報を参照して下さい。

関連文書 (日本語)

Japan Vulnerability Notes JVNVU#98974537
OpenSSL に複数の脆弱性
https://jvn.jp/vu/JVNVU98974537/

関連文書 (英語)

OpenSSL Project
OpenSSL Security Advisory [08 Jan 2015]
https://www.openssl.org/news/secadv_20150108.txt

【2】Intel Corporation 製チップセットに脆弱性

情報源

CERT/CC Vulnerability Note VU#766164
Intel BIOS locking mechanism contains race condition that enables write protection bypass
https://www.kb.cert.org/vuls/id/766164

概要

BIOS ロッキングメカニズムとして BIOS_CNTL.BIOSWE と BIOS_CNTL.BLE のみ
を使用する Intel Corporation 製チップセットには、脆弱性があります。結果
として、システムに物理的にアクセス可能なユーザが、ファームウェアを改ざん
したり、Secure Boot を回避したりするなどの可能性があります。

2015年1月9日現在、影響を受けることが確認されている製品の開発者は、以下
の通りです。

- American Megatrends Incorporated (AMI)
- Phoenix Technologies Ltd.

この問題は、開発者が提供する修正済みのバージョンにファームウェアを更新
することで解決します。詳細については、開発者が提供する情報を参照して下
さい。

関連文書 (日本語)

Japan Vulnerability Notes JVNVU#96159942
Intel BIOS ロッキングメカニズムに競合状態の脆弱性
https://jvn.jp/vu/JVNVU96159942/

【3】複数の UEFI システムの boot script が適切に保護されていない問題

情報源

CERT/CC Vulnerability Note VU#976132
Some UEFI systems do not properly secure the EFI S3 Resume Boot Path boot script
https://www.kb.cert.org/vuls/id/976132

概要

複数の UEFI システムには、EFI S3 Resume Boot Path で使用される boot script
が適切に保護されていない問題があります。結果として、システムに物理的に
アクセス可能なユーザが、ファームウェアを改ざんしたり、Secure Boot を回
避したりするなどの可能性があります。

2015年1月9日現在、影響を受けることが確認されている製品の開発者は、以下
の通りです。

- American Megatrends Incorporated (AMI)
- Intel Corporation
- Phoenix Technologies Ltd.

この問題は、開発者が提供する修正済みのバージョンにファームウェアを更新
することで解決します。詳細については、開発者が提供する情報を参照して下
さい。

関連文書 (日本語)

Japan Vulnerability Notes JVNVU#91050570
複数の UEFI システムにおいて EFI S3 Resume BootPath で使われる boot script が適切に保護されていない問題
https://jvn.jp/vu/JVNVU91050570/

関連文書 (英語)

Intel Corporation
BIOS Security Updates for Multiple Issues
https://security-center.intel.com/advisory.aspx?intelid=INTEL-SA-00041&languageid=en-fr

【4】UEFI EDK1 にバッファオーバーフローの脆弱性

情報源

CERT/CC Vulnerability Note VU#533140
Tianocore UEFI implementation reclaim function vulnerable to buffer overflow
https://www.kb.cert.org/vuls/id/533140

概要

UEFI EDK1 の /source/Sample/Universal/Variable/RuntimeDxe/FS/FSVariable.c
には、バッファオーバーフローの脆弱性があります。結果として、システムに
物理的にアクセス可能なユーザが、ファームウェアを改ざんしたり、Secure Boot
を回避したりするなどの可能性があります。

2015年1月9日現在、影響を受けることが確認されている製品の開発者は、以下
の通りです。

- Insyde Software Corporation

この問題は、開発者が提供する修正済みのバージョンにファームウェアを更新
することで解決します。詳細については、開発者が提供する情報を参照して下
さい。

関連文書 (日本語)

Japan Vulnerability Notes JVNVU#91111635
UEFI EDK1 にバッファオーバーフローの脆弱性
https://jvn.jp/vu/JVNVU91111635/

■今週のひとくちメモ

○「脆弱性診断士(Web アプリケーション)スキルマップ」が公開

2014年12月24日、日本セキュリティオペレーション事業者協議会 (ISOG-J) と
OWASP (The Open Web Application Security Project) Japan との共同による
「脆弱性診断士(Web アプリケーション)スキルマップ」が公開されました。

このスキルマップは、Web アプリケーションの脆弱性診断に関する技術や法律
などの 7つの分野について、脆弱性診断を行う個人の技術的な能力を具体化す
ることを目的としています。

参考文献 (日本語)

日本ネットワークセキュリティ協会 (JNSA)
『脆弱性診断士(Web アプリケーション)スキルマップ』を公開
http://www.jnsa.org/press/2014/141224.pdf

日本セキュリティオペレーション事業者協議会 (ISOG-J)
脆弱性診断士(Web アプリケーション)スキルマップについて
http://isog-j.org/output/2014/about-pentester-web-skillmap-201412.pdf

日本セキュリティオペレーション事業者協議会 (ISOG-J)
脆弱性診断士(Webアプリケーション)スキルマップ Ver.1.0
http://isog-j.org/output/2014/pentester-web-skillmap-201412.pdf

■JPCERT/CC からのお願い

  • 本レポートに関するお問い合わせは editor@jpcert.or.jp 宛 にお願い致します。ただし、JPCERT/CC では、提供する情報について具体的な内容そのものについてのご質問にはお答えできない場合もあります。またバックナンバーは、以下の URL からご利用いただけます。
    https://www.jpcert.or.jp/wr/
  • 本メーリングリストの購読申込や購読停止、また登録した電子メールアドレスの変更などにつきましては、以下の URL を参照してください。
    https://www.jpcert.or.jp/announce.html
  • JPCERT/CC へのセキュリティインシデントの報告方法については以下の URLを参照してください。
    https://www.jpcert.or.jp/form/

Topへ

Topへ
最新情報(RSSメーリングリストTwitter