JPCERT コーディネーションセンター

Weekly Report 2013-11-13号

JPCERT-WR-2013-4501
JPCERT/CC
2013-11-13

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■11/03(日)〜11/09(土) のセキュリティ関連情報

目 次

【1】Microsoft 製品の Graphics Component に脆弱性

【2】ISC BIND 9 に複数の脆弱性

【3】IBM Tivoli Federated Identity Manager と IBM Tivoli Federated Identity Manager Business Gateway に脆弱性

【今週のひとくちメモ】マイクロソフト セキュリティ インテリジェンス レポート 第15版

※紹介するセキュリティ関連情報の選定基準は以下のページをご覧ください。
https://www.jpcert.or.jp/wr/

※PGP署名付きテキスト版および XML 版は以下のページをご覧ください。
https://www.jpcert.or.jp/wr/2013/wr134501.txt
https://www.jpcert.or.jp/wr/2013/wr134501.xml

【1】Microsoft 製品の Graphics Component に脆弱性

情報源

JPCERT/CC Alert 2013-11-06
2013年11月 Microsoft Graphics Component の未修正の脆弱性に関する注意喚起
https://www.jpcert.or.jp/at/2013/at130044.html

概要

Microsoft Graphics Component には脆弱性があります。結果として遠隔の第三
者が、細工した TIFF 形式の画像ファイルやそれを含むファイルをユーザに開
かせることで、任意のコードを実行する可能性があります。なお、マイクロソ
フトによると、本脆弱性を使用した攻撃活動が確認されているとのことです。

対象となる製品は複数存在します。詳細は、マイクロソフト セキュリティ 
アドバイザリ (2896666) を参照してください。

2013年11月12日現在、本脆弱性に対する修正プログラムは提供されていません。
マイクロソフトからは、以下の軽減策が公開されています。セキュリティ更新
プログラムを適用するまでの間の暫定対策として、本軽減策の適用を検討して
ください。

   - Microsoft Fix it 51004 を適用する
   - Enhanced Mitigation Experience Toolkit (EMET) を使用する

関連文書 (日本語)

マイクロソフト セキュリティ アドバイザリ (2896666)
Microsoft Graphics コンポーネントの脆弱性により、リモートでコードが実行される
https://technet.microsoft.com/ja-jp/security/advisory/2896666

マイクロソフト セキュリティ アドバイザリ
マイクロソフトのグラフィックス コンポーネントの脆弱性により、リモートでコードが実行される
https://support.microsoft.com/kb/2896666/ja

マイクロソフト セキュリティ TechCenter
Enhanced Mitigation Experience Toolkit
http://technet.microsoft.com/ja-jp/security/jj653751

【2】ISC BIND 9 に複数の脆弱性

情報源

株式会社日本レジストリサービス(JPRS)
BIND 9.xの脆弱性(サービス提供者が意図しないアクセスの許可)について(2013年11月7日公開)
http://jprs.jp/tech/security/2013-11-07-bind9-vuln-winsock-netmask.html

概要

BIND 9 には複数の脆弱性が存在します。結果として、設定しているアクセス
制限が無効になったり、第三者がサービス運用妨害 (DoS) 攻撃を行ったりす
る可能性があります。

対象となるバージョンは以下の通りです。

- 9.6-ESV-R10-P1 より前のバージョン
- 9.8.6-P1 より前のバージョン
- 9.9.4-P1 より前のバージョン

この問題は、ISC が提供する修正済みのバージョンに ISC BIND を更新するこ
とで解決します。詳細については、ISC が提供する情報を参照して下さい。

関連文書 (英語)

Internet Systems Consortium
CVE-2013-6230: A Winsock API Bug Can Cause a Side-Effect Affecting BIND ACLs
https://kb.isc.org/article/AA-01062

【3】IBM Tivoli Federated Identity Manager と IBM Tivoli Federated Identity Manager Business Gateway に脆弱性

情報源

CERT/CC Vulnerability Note VU#596990
IBM Tivoli Federated Identity Manager and IBM Tivoli Federated Identity Manager Business Gateway contain a URL redirection vulnerability
http://www.kb.cert.org/vuls/id/596990

概要

IBM Tivoli Federated Identity Manager と IBM Tivoli Federated Identity
Manager Business Gateway には、脆弱性があります。結果として、遠隔の第三
者が細工した URL を参照させることで、任意の Web サイトにリダイレクトさ
せる可能性があります。

対象となるバージョンは以下の通りです。

- IBM Tivoli Federated Identity Manager v6.2.2 およびそれ以前
- Tivoli Federated Identity Manager Business Gateway v6.2.2 およびそれ以前

この問題は、IBM が提供する修正済みのバージョンに Tivoli Federated
Identity Manager と IBM Tivoli Federated Identity Manager Business
Gateway を更新することで解決します。詳細については、IBM が提供する情報
を参照して下さい。

関連文書 (日本語)

Japan Vulnerability Notes JVNVU#91825366
IBM Tivoli Federated Identity Manager および IBM Tivoli Federated Identity Manager Business Gateway にオープンリダイレクトの脆弱性
https://jvn.jp/cert/JVNVU91825366/index.html

関連文書 (英語)

IBM Security Bulletin
Tivoli Federated Identity Manager and Tivoli Federated Identity Manager Business Gateway redirect to an insufficiently validated URL (CVE-2013-5431)
http://www-01.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21654114

■今週のひとくちメモ

○マイクロソフト セキュリティ インテリジェンス レポート 第15版

マイクロソフトは、2013年上半期の脅威の動向をまとめた、「マイクロソフト
セキュリティ インテリジェンス レポート 第15版」を公開しました。

今回のレポートでは、マイクロソフトのセキュリティ製品から収集した情報を
分析して Windows のバージョンごとの脅威を比較した結果などが掲載されて
います。

参考文献 (日本語)

マイクロソフト
セキュリティ インテリジェンス レポート
http://www.microsoft.com/ja-jp/security/resources/sir.aspx

日本のセキュリティチーム
新セキュリティ インテリジェンス レポート、新データ、新たな視点
http://blogs.technet.com/b/jpsecurity/archive/2013/10/30/3606833.aspx

日本のセキュリティチーム
Windows XP サポート終了後のセキュリティ〜 マルウェア感染率が示すリスク
http://blogs.technet.com/b/jpsecurity/archive/2013/11/01/3607489.aspx

■JPCERT/CC からのお願い

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    https://www.jpcert.or.jp/wr/
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