JPCERT コーディネーションセンター

ISC BIND 9 サービス運用妨害の脆弱性 (CVE-2015-5477) に関する注意喚起

各位

JPCERT-AT-2015-0027
JPCERT/CC
2015-07-29

JPCERT/CC Alert 2015-07-29


ISC BIND 9 サービス運用妨害の脆弱性 (CVE-2015-5477) に関する注意喚起

https://www.jpcert.or.jp/at/2015/at150027.html


I. 概要

ISC BIND 9 には、サービス運用妨害 (DoS) の原因となる脆弱性があります。本脆弱性を使用された場合、遠隔からの攻撃によって named が異常終了する可能性があります。

該当するバージョンの ISC BIND 9 (権威 DNS サーバ、キャッシュ DNS
サーバ) を運用している場合は、「III. 対策」を参考に、修正済みバージョンの適用について検討してください。

なお、ISC 社は、修正済みのバージョンの早期の適用を呼びかけています。

Internet Systems Consortium, Inc. (ISC)
CVE-2015-5477: An error in handling TKEY queries can cause named to exit with a REQUIRE assertion failure
https://kb.isc.org/article/AA-01272


II. 対象

ISC 社の情報によると、以下のバージョンが本脆弱性の影響を受けます。ISC 社は、本脆弱性の深刻度を、「重大(Critical)」と評価しています。

ISC BIND
- 9.9系列 9.9.7-P1 より以前のバージョン
- 9.10系列 9.10.2-P2 より以前のバージョン

なお、既にサポートが終了している ISC BIND 9.1系列から9.8系列においても本脆弱性の影響を受けるとのことです。詳細については以下の情報を参照して下さい。

BIND 9 Security Vulnerability Matrix
https://kb.isc.org/article/AA-00913/

ディストリビュータが提供している BIND をお使いの場合は、使用中のディストリビュータなどの情報を参照してください。


III. 対策

ISC 社から脆弱性を修正したバージョンの ISC BIND が公開されています。また、今後各ディストリビュータなどからも、修正済みのバージョンが提供されると思われますので、十分なテストを実施の上、修正済みのバージョンを適用することをご検討ください。

修正済みのバージョンは、以下のとおりです。

ISC BIND
- BIND 9 version 9.9.7-P2
- BIND 9 version 9.10.2-P3


IV. 参考情報

US-CERT
Internet Systems Consortium (ISC) Releases Security Updates for BIND
https://www.us-cert.gov/ncas/current-activity/2015/07/28/Internet-Systems-Consortium-ISC-Releases-Security-Updates-BIND

株式会社日本レジストリサービス (JPRS)
(緊急)BIND 9.xの脆弱性(DNSサービスの停止)について(2015年7月29日公開)
http://jprs.jp/tech/security/2015-07-29-bind9-vuln-tkey.html


今回の件につきまして当方まで提供いただける情報がございましたら、ご連絡ください。

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