-----BEGIN PGP SIGNED MESSAGE----- ====================================================================== JPCERT-PR-2005-0002 JPCERT/CC JPCERT/CC 活動概要 [ 2005年1月1日 〜 2005年3月31日 ] 初 版: 2005-04-19 (Ver.01) 発行日: 2006-02-22 (Ver.02) ====================================================================== §1. インシデント報告 2005年1月1日から2005年3月31日までの間に JPCERT/CC が受領したコンピュー タセキュリティインシデントに関する報告の件数は 1240件でした。 注: ここにあげた数字は、JPCERT/CC が受け付けた報告の件数です。従って、 実際のアタックの発生件数や、被害件数を類推できるような数値ではあ りません。また類型ごとの実際の発生比率を示すものでもありません。 一定以上の期間に渡るアクセスの要約レポートも含まれるため、アクセ スの回数と報告件数も一般に対応しません。また、報告元には、国内外 のサイトが含まれます。 I. インシデント報告の送信元による分類 JPCERT/CC が受領したインシデント報告の送信元をトップレベルドメインで 分類したもののうち、件数の多いものは以下の通りです。 .net 843 件 .jp 226 件 .fr 51 件 .com 40 件 .edu 34 件 .br 28 件 II. インシデント報告より派生した通知連絡 JPCERT/CC から国内外の関連するサイトに通知連絡した件数は 211件です。 この通知連絡数は、アクセス元などへの連絡仲介依頼を含むインシデント報告 に基づいて行われたものです。 III. インシデント報告のタイプ別分類 (1) プローブ、スキャン、その他不審なアクセス (scan) JPCERT/CC では、防御に成功したアタックや、コンピュータ/サービス/弱点 の探査を意図したアクセス、その他の不審なアクセス等、システムのアクセス 権において影響が生じない、または、無視できるアクセスについて 1160件の 報告を受領しています。 1月 431件 2月 366件 3月 363件 このような探査は、自動化ツールを用いて広範囲に渡る任意のホストに対し て行なわれています。セキュリティ上の弱点を放置していると、弱点の存在を 検出され、ホストへの侵入等さまざまなアタックを受ける可能性があります。 参考文献 [1] [2] [3] [4] [5] [6] をご参照ください。 445 (microsoft-ds) 583件 (*1) 5554 (sgi-esphttp) 363件 (*1) 9898 (monkeycom) 356件 1023 353件 (*1) 139 (netbios-ssn) 258件 (*1) 8967 252件 1025 (blackjack) 223件 6129 223件 (*2) 80 (http) 209件 (*1) 2745 (urbisnet) 179件 1433 (ms-sql-s) 71件 (*1) 22 (ssh) 52件 (*1) 4899 (radmin-port) 52件 3410 (networklenss) 44件 5000 (commplex-main) 43件 1434 (ms-sql-m) 16件 135 (epmap) 14件 (*1) 42 (nameserver) 10件 総合的なプローブ、スキャン 165件 (*3) (*1) ワームによる感染の試みやワームなどによって設置されたバックドア からの侵入の試みと思われるアクセスが報告されています。参考文献 [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] [23] [24] [25] [26] [27] [28] をご参照ください。 また、以下の URL もご参照ください。 OpenSSH の脆弱性を使ったシステムへの侵入に関する注意喚起 http://www.jpcert.or.jp/at/2005/at050003.txt phpBB の脆弱性を使って伝播するワームに関する注意喚起 http://www.jpcert.or.jp/at/2004/at040011.txt Windows LSASS の脆弱性を使って伝播するワーム W32/Sasser http://www.jpcert.or.jp/at/2004/at040006.txt Status Tracking Note TRJVN-2004-02 W32/Sasser ワーム http://jvn.jp/tr/TRJVN-2004-02/ JP Vendor Status Note JVNCA-2004-02 大量に電子メールを配信するワーム http://jvn.jp/cert/JVNCA-2004-02/ Netsky.Q のサービス運用妨害攻撃に関する注意喚起 http://www.jpcert.or.jp/at/2004/at040002.txt Microsoft ASN.1 Library の脆弱性に関する注意喚起 http://www.jpcert.or.jp/at/2004/at040001.txt TCP 139番ポートへのスキャンの増加に関する注意喚起 http://www.jpcert.or.jp/at/2003/at030007.txt Microsoft IIS 5.0 の脆弱性に関する注意喚起 http://www.jpcert.or.jp/at/2003/at030003.txt TCP 135番ポートへのスキャンの増加に関する注意喚起 http://www.jpcert.or.jp/at/2003/at030005.txt Windows RPC の脆弱性を使用するワームに関する注意喚起 http://www.jpcert.or.jp/at/2003/at030006.txt OpenSSL の脆弱性を使って伝播する Apache/mod_ssl ワーム http://www.jpcert.or.jp/at/2002/at020006.txt TCP 1433番ポートへのスキャンの増加に関する注意喚起 http://www.jpcert.or.jp/at/2002/at020002.txt Microsoft IIS の脆弱性を使って伝播するワーム http://www.jpcert.or.jp/at/2001/at010018.txt Microsoft IIS の脆弱性を使って伝播するワーム "Code Red II" http://www.jpcert.or.jp/at/2001/at010020.txt 80番ポート (HTTP) へのスキャンの増加に関する注意喚起 http://www.jpcert.or.jp/at/2001/at010023.txt (*2) リモートコントロールソフトへの接続を試みたと思われるアクセスの 可能性があります。参考文献 [26] をご参照ください。 (*3) 総合的なプローブスキャンとは、同一発信元からの複数ポートに対す るスキャンなど、いくつかのプローブスキャン情報をまとめてご報告 いただいたものです。 (2) 送信ヘッダを詐称した電子メールの配送 (forged) JPCERT/CC では、差出人アドレスなどの送信ヘッダを詐称した電子メールの 配送について 1件の報告を受領しています。 電子メールの送信ヘッダを詐称して、メールの中継には関与していない第三 のサイトへのメール配送が行なわれています。この結果、多量のエラーメール が作成され、計算機資源やネットワーク領域が消費される可能性があります。 また、差出人アドレスを詐称された場合、これらのメールの発信元であると いう疑いをもたれる可能性があります。送信ヘッダを詐称した電子メールの配 送については参考文献 [20] [22] [29] をご参照ください。 (3) システムへの侵入 (intrusion) JPCERT/CC では、管理者権限の盗用が認められる場合を含むシステムへの侵 入について 3件の報告を受領しています。 侵入を受けた場合の対応については、以下の URL で公開している文書「コ ンピュータセキュリティインシデントへの対応」の V. および VI. を参照し てください。 コンピュータセキュリティインシデントへの対応 http://www.jpcert.or.jp/ed/2002/ed020002.txt 今回受領した報告において、侵入後に行なわれた操作として指摘されている 行為のうち、主なものを以下に紹介します。 - システムの改ざん (ファイルの置き換え、ログの消去、Webページの改 ざんなど) - サーバプログラムのインストール (バックドアの設置など) (4) Web 偽装詐欺 (phishing) JPCERT/CC では、銀行などのサイトであると詐称して、Web のフォームなど から入力された口座番号やキャッシュカードの暗証番号といった個人情報を盗 み取る Web 偽装詐欺について 36件の報告を受領しています。 Web 偽装詐欺に用いる Web サイトの構築を目的として、システムへの侵入 が行われることがあります。 Web 偽装詐欺 (phishing) の踏み台サーバに関する注意喚起 http://www.jpcert.or.jp/at/2005/at050002.txt システムが Web 偽装詐欺に用いられた場合の対応については、以下の URL で公開している文書「コンピュータセキュリティインシデントへの対応」の V. および VI.を参照してください。 コンピュータセキュリティインシデントへの対応 http://www.jpcert.or.jp/ed/2002/ed020002.txt また、Web 偽装詐欺に対する Web ブラウザの設定に関しては、以下の参考 文献 [30] をご参照ください。 (5) その他 (other) JPCERT/CC では、上記 (1) から (4) に含まれないインシデント (コンピュー タウィルスや SPAM メールの受信、架空請求、その他に関する問い合わせなど) について 39件の報告を受領しています。 以上 (1) から (5) をまとめたものが、以下の表です。 scan forged intrusion phishing other Total ----------------------------------------------------------------- 1月 431 0 1 11 12 455 2月 366 0 0 11 19 396 3月 363 1 2 14 8 388 ----------------------------------------------------------------- 1160 1 3 36 39 1239 scan : プローブ、スキャン、その他不審なアクセス forged : 送信ヘッダを詐称した電子メールの配送 intrusion : システムへの侵入 phishing : 認証情報等の不正取得 other : その他 §2. インターネット定点観測システム (ISDAS) 運用 http://www.jpcert.or.jp/isdas/ インターネット上に設置した複数のセンサーから得られる情報を解析すると ともに、世の中に流布するセキュリティ脆弱性情報などをあわせて総合的に評 価した上で、セキュリティ予防観測に関する情報を提供するサービスを行なっ ています。 I. ポートスキャン概況 インターネット定点観測システムの観測結果はスキャン推移を表すグラフと して JPCERT/CC の Web ページを通じて公開しています。2005年3月16日より 従来より公開していたアクセス先ポート別グラフに加え、アクセス元地域別グ ラフを公開しています。アクセス先ポート別グラフはスキャンログをアクセス 先ポート別に集計し、総計をセンサーの台数で割った平均値を用い作成してい ます。また、アクセス元地域別グラフはスキャンログをアクセス元地域別に集 計し、総計をセンサーの台数で割った平均値を用い作成しています。 JPCERT/CCインターネット定点観測システムの説明 http://www.jpcert.or.jp/isdas/readme.html 2005年1月1日から2005年03月31日までの間に ISDAS で観測されたアクセス先 ポートおよびアクセス元地域に関する平均値の上位1位から5位までの推移を以 下のグラフに示します。 - アクセス先ポートグラフ top1-5 http://www.jpcert.or.jp/isdas/2005/2005q1top1-5_port.png - アクセス元地域別グラフ top1-5 http://www.jpcert.or.jp/isdas/2005/2005q1top1-5_region.png また、より長期間グラフとして、2004年4月1日から2005年3月31日までの期間 における、アクセス先ポートおよびアクセス元地域に関する平均値の上位1位か ら5位までの推移を以下のグラフに示します。 - アクセス先ポートグラフ top1-5 http://www.jpcert.or.jp/isdas/2004/2004top1-5_port.png - アクセス元地域別グラフ top1-5 http://www.jpcert.or.jp/isdas/2004/2004top1-5_region.png II. おもなインシデントにおける観測状況 広範囲に影響する顕著なインシデントはありませんでした。ただし ISDAS シス テムでは依然としてワーム等が原因と考えられる多数のスキャンを観測し続けて おり、定常的な注意と防衛が必要です。 III. その他 (1) インターネット定点観測システムの地域別グラフを追加 2005年3月16日よりインターネット定点観測システムの公開グラフにアクセス 元地域別グラフを追加いたしました。 (プレス発表資料) JPCERT/CC インターネット定点観測システム公開データにアクセス元 地域別グラフを追加 http://www.jpcert.or.jp/press/2005/0316.txt (2) インターネット定点観測システムの公開グラフ一覧ページを追加 2005年3月16日のアクセス元地域別グラフの公開に伴い、アクセス先ポート別 グラフと合わせて確認することができる公開グラフ一覧ページを追加しました。 - 公開グラフ一覧ページ http://www.jpcert.or.jp/isdas/total.html (3) eCSIRT.net IDS ネットワークへの協力 JPCERT/CC では、ヨーロッパの CSIRT コミュニティ TF-CSIRT で行なわれ ている IDS ネットワークへの技術協力をしています。詳細については参考文 献 [31] [32] をご参照ください。 §3. 脆弱性情報流通 http://www.jpcert.or.jp/vh/ I. コーディネーションおよび公開した脆弱性情報 2005年1月1日から2005年3月31日までの間に、JPCERT/CC が日本国内の製品 開発者 (ベンダ) などの関連組織とのコーディネーションを行ない、公開した 脆弱性情報は 21件です。 このうち、経済産業省告示「ソフトウェア等脆弱性関連情報取扱基準」に従っ て、独立行政法人情報処理推進機構 (IPA) に報告され、公開された脆弱性情 報は 7件です。 JVN#23D7E89F: Norton AntiVirus でネットワーク共有ファイルの編集時に OS 異常終了 JVN#C45D8EAD: Norton AntiVirus で不正なファイルのスキャン時に OS 異常終了 JVN#1F649902: McAfeeウイルススキャンエンジンにバッファオーバーフローの脆弱性 JVN#DD18AD07: Tomcat におけるサービス拒否の脆弱性 JVN#8BAAAB4E: msearch におけるディレクトリトラバーサルの脆弱性 JVN#8F8B1C85: サイボウズ Office におけるブラウザスクリプト実行の脆弱性 JVN#1BF8D7AA: LDAPサーバの更新機能におけるバッファオーバーフローの脆弱性 また、残りの 14件は海外 CSIRT とのパートナーシップに基づき、 JPCERT/CC が日本国内のベンダとのコーディネーションを行いました。 JVNVU#698302: nfs-utils にバッファオーバーフローの脆弱性 JVNVU#448384: ISC DHCP の errwarn.c にフォーマットストリングの脆弱性 JVNVU#625878: Squid において HTTPレスポンス分割によるキャッシュ汚染の可能性 JVNVU#924198: Squid における LDAP 認証ルーチンで不正入力チェックが適切に行われない JVNVU#768702: Squid において HTTP ヘッダー情報が適切に処理されない JVNVU#823350: Squid において大きすぎる応答ヘッダの処理が適切に行われない JVNVU#886006: Squid における非常に長いWCCPメッセージに関するバッファオーバーフローの脆弱性 JVNVU#726198: Linux Kernel SMB ファイルシステム read システムコールにバッファオーバーフローの脆弱性 JVNVU#702777: UW-imapでユーザ認証が正しく行われない脆弱性 JVNVU#409555: Juniper にサービス運用妨害 (DoS) 攻撃を受ける脆弱性 JVNVU#938617: BIND 9.3.0のvalidatorにサービス運用妨害 (DoS)攻撃を受ける脆弱性 JVNVU#327633: BIND 8.4.4および8.4.5のq_usednsにバッファオーバーフローの脆弱性 JVNVU#253024: Adobe Acrobat Reader for UNIX にバッファオーバーフローの脆弱性 JVNVU#125598: LibTIFF に整数オーバーフローの脆弱性 II. 海外 CSIRT との脆弱性情報流通協力体制の構築、国際的な活動 JPCERT/CC では、国際的な枠組みにおける脆弱性情報の円滑な流通のため、 海外の CSIRT の協力関係を構築、強化しています。具体的には、報告された 脆弱性情報の共有、ベンダへの通知の共同オペレーション、公開日の調整、各 国ベンダ情報等公開情報の共有を行っています。また、情報流通を効率化する ための共通ガイドラインやシステム構築、データ交換フォーマット、アドバイ ザリの標準フォーマットの策定等を共同で進めています。 主な関係機関は米国 CERT/CC、英国 NISCC (UNIRAS) です。各機関の詳細に ついては参考文献 [33] [34] をご参照ください。また以下の URL もご参照く ださい。 脆弱性情報コーディネーション概要 http://www.jpcert.or.jp/vh/ III. 日本国内の脆弱性情報流通体制の整備 JPCERT/CC では、経済産業省告示「ソフトウェア等脆弱性関連情報取扱基準」 (以下、本基準) に従って、日本国内の脆弱性情報流通体制を整備しています。 本基準については参考文献 [35] をご参照ください。また以下の URL もご参 照ください。 脆弱性情報コーディネーション概要 http://www.jpcert.or.jp/vh/ 「情報セキュリティ早期警戒パートナーシップ」の運用を開始 http://www.jpcert.or.jp/press/2004/0708.txt 情報セキュリティ早期警戒パートナーシップガイドライン http://www.jpcert.or.jp/vh/partnership_guide.pdf JPCERT/CC 脆弱性関連情報取り扱いガイドライン http://www.jpcert.or.jp/vh/guideline.pdf 主な活動は以下の通りです。 (1) 受付機関である独立行政法人情報処理推進機構 (IPA) との連携 本基準では、受付機関に IPA、調整機関に JPCERT/CC が指定されています。 このことから、JPCERT/CC は IPA と緊密に情報交換を行っています。また、 脆弱性検証ツールに関しても IPA との連携のもと分析を行っています。IPA の詳細については参考文献 [36] [37] をご参照ください。また、IPA から発 表される 2005年第1四半期の届出状況については、参考文献 [38] をご参照く ださい。 (2) 日本国内ベンダとの連携 本基準では、JPCERT/CC が脆弱性情報を提供する先として日本国内のベンダ リスト(製品開発者リスト)として各ベンダの連絡先情報を整備しています。以 下の URL をご参照ください。 JPCERT コーディネーションセンター製品開発者リスト登録規約 http://www.jpcert.or.jp/vh/agreement.pdf (3) 第1回脆弱性関連情報ハンドリングワークショップの開催 ベンダリストに登録いただいている国内ベンダの連絡担当者にお集まりいた だき、2月1日に第1回脆弱性関連情報ハンドリングワークショップを開催しま した。ここでは脆弱性関連情報ハンドリング業務や関連活動の最新状況を紹介 するとともに、ベンダ担当者との意見交換を行ないました。 (4) JP Vendor Status Notes (JVN) の運用 JPCERT/CC は IPA と共同で、JVN を運用しています。JVN は、JPCERT/CC が取り扱った脆弱性情報に関して日本国内の製品開発者の脆弱性への対応状況 を公開するサイトです。これらの脆弱性情報には、本枠組みに参加している日 本国内の製品開発者の対応状況も含まれております。JVN については以下の URL をご参照ください。 JP Vendor Status Notes (JVN) http://jvn.jp/ JVN では上記「I. コーディネーションおよび公開した脆弱性情報」以外に 6件の脆弱性情報を公開しています。 JVNTA05-039A: Microsoft Windows コンポーネントに存在する複数の脆弱性 JVNVU#685456: VERITAS NetBackup の bpjava-susvc で入力が適切に処理されない JVNVU#907729: Veritas Backup Exec にバッファオーバーフローの脆弱性 JVNTA05-026A: Cisco IOS にサービス運用妨害 (DoS) 攻撃を受ける複数の脆弱性 JVNTA05-012B: Microsoft WindowsでHTML HelpのActiveXコントロールにクロスドメインの脆弱性 JVNTA05-012A: Microsoft Windowsでアイコンおよびカーソルの処理に複数の脆弱性 §4. 公開文書 2005年1月1日から2005年3月31日までの間に JPCERT/CC が公開した文書は、 注意喚起 3件、JPCERT/CC レポート 13件、及び第4四半期の活動概要です。詳 細は以下の通りです。 I. 注意喚起 3件 http://www.jpcert.or.jp/at/ 2005-02-09 Microsoft 製品に含まれる脆弱性に関する注意喚起 2005-02-21 Web 偽装詐欺 (phishing) の踏み台サーバに関する注意喚起 2005-03-09 OpenSSH の脆弱性を使ったシステムへの侵入に関する注意喚起 II. JPCERT/CC レポート 13件 http://www.jpcert.or.jp/wr/ JPCERT/CC レポート内で扱ったセキュリティ関連情報の項目数は合計して 78件です。そのうち 13件は「今週の一口メモ」のコーナーで情報した情報で す。 III. 活動概要 1件 http://www.jpcert.or.jp/pr/ 2005-01-25 JPCERT/CC 活動概要 [ 2004年10月1日 〜 2004年12月31日 ] §5. その他の活動 2005年1月1日から2005年3月31日までの間に JPCERT/CC が実施した、上記 §1.〜4. 以外の活動は以下の通りです。 I. JPNIC・JPCERT/CC セキュリティセミナー 2004 http://www.jpcert.or.jp/press/2004/0721.txt 社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター (JPNIC) との共催 で、セミナー「不正侵入の実態と具体的対策」を 2005年2月3日(木) および 4 日(金) に大手町サンケイプラザにおいて開催しました。詳細は参考文献 [39] [40] をご参照ください。 II. APSIRC 2005 アジア太平洋地域の CSIRT (omputer Security Incident Response Team) の集まりである、APCERT (Asia Pacific Computer Emergency Response Team) の年次会合 APSIRC (Asia Pacific Security Incident Coordination Conference) を、2月22日(火) から 24日(木) に京都で開催しました。詳細は 参考文献 [41] [42] をご参照ください。 III. APCERT 事務局運営 http://www.jpcert.or.jp/english/secretariat.html アジア太平洋地域の CSIRT の集まりである、APCERT (Asia Pacific Computer Emergency Response Team) の事務局を担当しています。詳細は参考 文献 [41] をご参照ください。 IV. FIRST レプリカサーバの運用 FIRST (Forum of Incident Response and Security Teams) の Web サーバ www.first.org のレプリカサーバ (ミラーサーバ) を運用し、FIRST の活動に 貢献しています。FIRST の詳細については参考文献 [43] をご参照ください。 V. FIRST Sponsorship 国内の CSIRT の FIRST への加盟を支援しています。FIRST 加盟チームにつ いては参考文献 [44] をご参照ください。 __________ Appendix. 参考文献 [1] IN-98.02: New Tools Used For Widespread Scans http://www.cert.org/incident_notes/IN-98.02.html [2] IN-98.04: Advanced Scanning http://www.cert.org/incident_notes/IN-98.04.html [3] IN-98.05: Probes with Spoofed IP Addresses http://www.cert.org/incident_notes/IN-98-05.html [4] IN-98.06: Automated Scanning and Exploitation http://www.cert.org/incident_notes/IN-98-06.html [5] IN-99-01: "sscan" Scanning Tool http://www.cert.org/incident_notes/IN-99-01.html [6] Packet Filtering for Firewall Systems http://www.cert.org/tech_tips/packet_filtering.html [7] CA-2001-19 "Code Red" Worm Exploiting Buffer Overflow in IIS Indexing Service DLL http://www.cert.org/advisories/CA-2001-19.html [8] CA-2001-26 Nimda Worm http://www.cert.org/advisories/CA-2001-26.html [9] IN-2002-04: Exploitation of Vulnerabilities in Microsoft SQL Server http://www.cert.org/incident_notes/IN-2002-04.html [10] CA-2002-27 Apache/mod_ssl Worm http://www.cert.org/advisories/CA-2002-27.html [11] AL-2002.12 W32/BUGBEAR@MM Virus http://www.auscert.org.au/render.html?it=2447 [12] AU-2002.008 Updated Information Regarding BugBear Virus http://www.auscert.org.au/render.html?it=2452 [13] IN-2002-06: W32/Lioten Malicious Code http://www.cert.org/incident_notes/IN-2002-06.html [14] IN-2003-01: Malicious Code Propagation and Antivirus Software Updates http://www.cert.org/incident_notes/IN-2003-01.html [15] CA-2003-04 MS-SQL Server Worm http://www.cert.org/advisories/CA-2003-04.html [16] CA-2003-08 Increased Activity Targeting Windows Shares http://www.cert.org/advisories/CA-2003-08.html [17] CA-2003-09 Buffer Overflow in Core Microsoft Windows DLL http://www.cert.org/advisories/CA-2003-09.html [18] CA-2003-28 Buffer Overflow in Windows Workstation Service http://www.cert.org/advisories/CA-2003-28.html [19] CERT/CC Current Activity W32/Welchia Worm http://www.cert.org/current/archive/2003/08/18/archive.html#welchia [20] IN-2004-01: W32/Novarg.A Virus http://www.cert.org/incident_notes/IN-2004-01.html [21] TA04-041A: Multiple Vulnerabilities in Microsoft ASN.1 Library http://www.us-cert.gov/cas/techalerts/TA04-041A.html [22] Technical Cyber Security Alert TA04-028A http://www.us-cert.gov/cas/techalerts/TA04-028A.html [23] Sasser ワームについてのお知らせ http://www.microsoft.com/japan/security/incident/sasser.mspx [24] Microsoft Windows のセキュリティ修正プログラム (835732) (MS04-011) http://www.microsoft.com/japan/technet/security/bulletin/MS04-011.mspx [25] US-CERT Current Activity: W32/Sasser http://www.us-cert.gov/current/archive/2004/06/24/archive.html#sasser [26] Vulnerability Note VU#909678 http://www.kb.cert.org/vuls/id/909678 [27] US-CERT Current Activity: Santy Worm http://www.us-cert.gov/current/archive/2004/12/21/archive.html#Santy [28] Vulnerability Note VU#497400 http://www.kb.cert.org/vuls/id/497400 [29] Email Bombing and Spamming http://www.cert.org/tech_tips/email_bombing_spamming.html [30] Frequently Asked Questions About Malicious Web Scripts Redirected by Web Sites http://www.cert.org/tech_tips/malicious_code_FAQ.html [31] TERENA - TF-CSIRT - Collaboration of Security Incident Response Teams http://www.terena.nl/tech/task-forces/tf-csirt/ [32] The European CSIRT Network http://www.ecsirt.net/ [33] CERT Coordination Center (CERT/CC) http://www.cert.org/ [34] National Infrastructure Security Co-ordination Centre (NISCC) http://www.niscc.gov.uk/ [35] 脆弱性関連情報取扱体制について http://www.meti.go.jp/policy/netsecurity/vulhandlingG.html [36] 独立行政法人情報処理推進機構 http://www.ipa.go.jp/ [37] 情報処理推進機構セキュリティセンター 脆弱性関連情報の取扱い http://www.ipa.go.jp/security/vuln/ [38] ソフトウエア等の脆弱性関連情報に関する届出状況 http://www.ipa.go.jp/security/vuln/report/vuln2005q1.html [39] 社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター (JPNIC) http://www.nic.ad.jp/ [40] JPNIC・JPCERT/CC セキュリティセミナー 2004 http://www.nic.ad.jp/security-seminar/ [41] Asia Pacific Computer Emergency Response Team (APCERT) http://www.apcert.org/ [42] APSIRC 2005 http://www.apcert.org/apsirc2005/ [43] Forum of Incident Response and Security Teams (FIRST) http://www.first.org/ [44] FIRST Member Teams http://www.first.org/about/organization/teams/ __________ <JPCERT/CC からのお知らせとお願い> 本文書で解説したコンピュータセキュリティインシデントも含め、インター ネット上で引き起こされるさまざまなコンピュータセキュリティインシデント に関する情報がありましたら、info@jpcert.or.jp までご提供くださいますよ うお願いします。報告様式に関しては以下の URL をご覧ください http://www.jpcert.or.jp/form/ 報告様式にご記載のうえ、 info@jpcert.or.jp までお送りください。 JPCERT/CC に頂いた報告は、報告者の了解なしに、そのまま他組織等に開示 することはありません。JPCERT/CC の組織概要につきましては、 http://www.jpcert.or.jp/ をご参照ください。 JPCERT/CC では、コンピュータセキュリティインシデントに関する情報を迅 速にご提供するために、メーリングリストを開設しています。登録の方法等、 詳しくは、 http://www.jpcert.or.jp/announce.html をご参照ください。 __________ 注: JPCERT/CC の活動は、特定の個人や組織の利益を保障することを目的とし たものではありません。個別の問題に関するお問い合わせ等に対して必ずお答 えできるとは限らないことをあらかじめご了承ください。また、本件に関する ものも含め、JPCERT/CC へのお問い合わせ等が増加することが予想されるため、 お答えできる場合でもご回答が遅れる可能性があることを何卒ご承知おきくだ さい。 注: この文書は、コンピュータセキュリティインシデントに関する一般的な情 報提供を目的とするものであり、特定の個人や組織に対する、個別のコンサル ティングを目的としたものではありません。また JPCERT/CC は、この文書に 記載された情報の内容が正確であることに努めておりますが、正確性を含め一 切の品質についてこれを保証するものではありません。この文書に記載された 情報に基づいて、貴方あるいは貴組織がとられる行動 / あるいはとられなかっ た行動によって引き起こされる結果に対して、JPCERT/CC は何ら保障を与える ものではありません。 __________ 2005 (C) JPCERT/CC この文書を転載する際には、全文を転載してください。また、最新情報につ いては JPCERT/CC の Web サイト http://www.jpcert.or.jp/ を参照してください。 JPCERT/CC の PGP 公開鍵は以下の URL から入手できます。 http://www.jpcert.or.jp/jpcert.asc __________ 改訂履歴 2006-02-22 「§1. インシデント報告」タイプ別分類「その他」数値記載ミス修正 2005-04-19 初版 (JPCERT-PR-2005-0002) -----BEGIN PGP SIGNATURE----- Version: 2.6.3ia Charset: noconv iQCVAwUBQ/vtqox1ay4slNTtAQEv5AP/YJSpq2UGnz4S5Ou+FdYg4+3iDPENTFw3 9m1QS2ncrC9bL6YKS43sU5BSp2pyIGLzzei1WIPsiNcvxdwqaN/BMnPWfL3r77YC WaWB3gGitNnSiJn+hQbiyps/1+RFGJ5TrOcFPsGb4rbqZxpo4jDlS5ykzFII3uy9 8iSkYWa1VWA= =AbcT -----END PGP SIGNATURE-----