JPCERT コーディネーションセンター

Weekly Report 2017-11-15号

JPCERT-WR-2017-4401
JPCERT/CC
2017-11-15

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■11/05(日)〜11/11(土) のセキュリティ関連情報

目 次

【1】Wi-Fi STATION L-02F にバッファオーバーフローの脆弱性

【2】Joomla! に複数の脆弱性

【3】Microsoft Office の Dynamic Data Exchange (DDE) フィールドを使用したマルウェアに注意

【4】LAN DISKコネクトにサービス運用妨害 (DoS) の脆弱性

【5】HYPER SBI のインストーラに DLL 読み込みに関する脆弱性

【今週のひとくちメモ】JPCERT/CC が「インシデント調査のための攻撃ツール等の実行痕跡調査に関する報告書(第2版)」を公開

※紹介するセキュリティ関連情報の選定基準は以下のページをご覧ください。
https://www.jpcert.or.jp/wr/

※PGP署名付きテキスト版および XML 版は以下のページをご覧ください。
https://www.jpcert.or.jp/wr/2017/wr174401.txt
https://www.jpcert.or.jp/wr/2017/wr174401.xml

【1】Wi-Fi STATION L-02F にバッファオーバーフローの脆弱性

情報源

Japan Vulnerability Notes JVN#23367475
Wi-Fi STATION L-02F にバッファオーバーフローの脆弱性
https://jvn.jp/jp/JVN23367475/

概要

Wi-Fi STATION L-02F には、バッファオーバーフローの脆弱性があります。結
果として、遠隔の第三者が、細工したパケットを送信することで、任意のコー
ドを実行する可能性があります。

対象となるバージョンは次のとおりです。

- Wi-Fi STATION L-02F ソフトウェアバージョン L02F-MDM9625-V10h-JUN-23-2017-DCM-JP およびそれ以前

この問題は、Wi-Fi STATION L-02F を株式会社NTTドコモが提供する修正済み
のバージョンに更新することで解決します。詳細は、株式会社NTTドコモが提
供する情報を参照してください。

関連文書 (日本語)

株式会社NTTドコモ
「Wi-Fi STATION L-02F」をご利用のお客様へ、ソフトウェアアップデート実施のお願い
https://www.nttdocomo.co.jp/info/notice/page/170710_01_m.html

情報処理推進機構 (IPA)
「Wi-Fi STATION L-02F」にバッファオーバーフローの脆弱性(JVN#23367475)
https://www.ipa.go.jp/security/ciadr/vul/20171106-jvn.html

【2】Joomla! に複数の脆弱性

情報源

US-CERT Current Activity
Joomla! Releases Security Update
https://www.us-cert.gov/ncas/current-activity/2017/11/07/Joomla-Releases-Security-Update

概要

Joomla! には、複数の脆弱性があります。結果として、遠隔の第三者が認証情
報を取得するなどの可能性があります。

対象となるバージョンは次のとおりです。

- Joomla! 3.8.2 より前のバージョン

この問題は、Joomla! を Joomla! が提供する修正済みのバージョンに更新す
ることで解決します。詳細は、Joomla! が提供する情報を参照してください。

関連文書 (英語)

Joomla!
Joomla! 3.8.2 Release
https://www.joomla.org/announcements/release-news/5716-joomla-3-8-2-release.html

【3】Microsoft Office の Dynamic Data Exchange (DDE) フィールドを使用したマルウェアに注意

情報源

US-CERT Current Activity
Microsoft Releases Security Advisory on Dynamic Data Exchange (DDE)
https://www.us-cert.gov/ncas/current-activity/2017/11/09/Microsoft-Releases-Security-Advisory-Dynamic-Data-Exchange-DDE

概要

Microsoft Office アプリケーションには Dynamic Data Exchange (DDE) プロ
トコルが実装されており、アプリケーション間でデータ交換を行うことが可能
です。この機能を利用したマルウエアの存在が確認されており、第三者が、DDE
を使用する細工した Office 文書をユーザに開かせることで、任意のコードを
実行する可能性があります。

対象となる製品は次のとおりです。

- Dynamic Data Exchange (DDE) を実装している Microsoft Office アプリケーション

Microsoft から、DDE による自動更新を無効にする方法などに関する情報が公
開されています。詳細は、Microsoft が提供する情報を参照してください。

関連文書 (日本語)

Microsoft
Dynamic Data Exchange (DDE) フィールドを含む Microsoft Office ドキュメントを安全に開く方法
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/security/4053440

情報処理推進機構 (IPA)
メールの添付ファイルの取り扱い5つの心得
https://www.ipa.go.jp/security/antivirus/attach5.html

【4】LAN DISKコネクトにサービス運用妨害 (DoS) の脆弱性

情報源

Japan Vulnerability Notes JVN#87886530
LAN DISKコネクトにおけるサービス運用妨害 (DoS) の脆弱性
https://jvn.jp/jp/JVN87886530/

概要

LAN DISKコネクトには、サービス運用妨害 (DoS) の脆弱性があります。結果
として、遠隔の第三者が、細工したパケットを送信することで、サービス運用
妨害 (DoS) 攻撃を行う可能性があります。

対象となるバージョンは次のとおりです。

- LAN DISKコネクト Ver2.02 およびそれ以前

この問題は、LAN DISKコネクトを株式会社アイ・オー・データ機器が提供する
修正済みのバージョンに更新することで解決します。詳細は、株式会社アイ・
オー・データ機器が提供する情報を参照してください。

関連文書 (日本語)

株式会社アイ・オー・データ機器
弊社アプリケーション「LAN DISKコネクト」セキュリティの脆弱性について
http://www.iodata.jp/support/information/2017/ld-connect/

【5】HYPER SBI のインストーラに DLL 読み込みに関する脆弱性

情報源

Japan Vulnerability Notes JVN#71284826
HYPER SBI のインストーラにおける DLL 読み込みに関する脆弱性
https://jvn.jp/jp/JVN71284826/

概要

HYPER SBI のインストーラには、DLL 読み込みに関する脆弱性があります。結
果として、第三者が任意のコードを実行する可能性があります。

対象となるバージョンは次のとおりです。

- HYPER SBI Ver. 2.2 およびそれ以前

この問題は、株式会社SBI証券が提供する最新のインストーラでは解決してい
ます。なお、すでに HYPER SBI をインストールしている場合には、この問題
の影響はありません。また、開発者によると、既存のユーザが最新のインストー
ラを使用し HYPER SBI をアップデートする場合には、事前にデータを引き継
ぐための作業をしておく必要があるとのことです。詳細は、株式会社SBI証券
が提供する情報を参照してください。

関連文書 (日本語)

株式会社SBI証券
2017/10/30(月)18:00頃以前に既にHYPER SBIをインストール済みのお客さま
https://search.sbisec.co.jp/v2/popwin/tools/hyper/pop4040_hedownlord.html

■今週のひとくちメモ

○JPCERT/CC が「インシデント調査のための攻撃ツール等の実行痕跡調査に関する報告書(第2版)」を公開

2017年11月9日、JPCERT/CC は、「インシデント調査のための攻撃ツール等の
実行痕跡調査に関する報告書(第2版)」を公開しました。この報告書は、攻
撃に使用されることが多いツールやコマンドの実行時に、どのようなログが出
力され、どのようなファイルが作成されるかをまとめたものです。以前のレポー
トでは、イベントログおよびレジストリエントリの調査が中心でしたが、今回
のアップデートでは、USN Journal や AppCompatCache、UserAssist などフォ
レンジック視点で調査する場合の確認方法についても記載しています。インシ
デント調査にぜひご活用ください。

参考文献 (日本語)

JPCERT/CC
インシデント調査のための攻撃ツール等の実行痕跡調査に関する報告書(第2版)公開(2017-11-09)
https://www.jpcert.or.jp/magazine/acreport-ir_research2.html

JPCERT/CC
インシデント調査のための攻撃ツール等の実行痕跡調査に関する報告書(第2版)
https://www.jpcert.or.jp/research/20171109ac-ir_research2.pdf

■JPCERT/CC からのお願い

  • 本レポートに関するお問い合わせは editor@jpcert.or.jp 宛 にお願い致します。ただし、JPCERT/CC では、提供する情報について具体的な内容そのものについてのご質問にはお答えできない場合もあります。またバックナンバーは、以下の URL からご利用いただけます。
    https://www.jpcert.or.jp/wr/
  • 本メーリングリストの購読申込や購読停止、また登録した電子メールアドレスの変更などにつきましては、以下の URL を参照してください。
    https://www.jpcert.or.jp/announce.html
  • JPCERT/CC へのセキュリティインシデントの報告方法については以下の URL を参照してください。
    https://www.jpcert.or.jp/form/

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