JPCERT コーディネーションセンター

Weekly Report 2017-01-25号

JPCERT-WR-2017-0301
JPCERT/CC
2017-01-25

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■01/15(日)〜01/21(土) のセキュリティ関連情報

目 次

【1】2017年1月 Oracle Critical Patch Update について

【2】PHP に複数の脆弱性

【3】Apache Struts に任意の Java(OGNL) コードが実行可能な問題

【4】Apple GarageBand および Logic Pro X に脆弱性

【5】GigaCC OFFICE に複数の脆弱性

【6】アタッシェケースにディレクトリトラバーサルの脆弱性

【7】MaruUo Factory 製の複数のアタッシェケース製品にディレクトリトラバーサルの脆弱性

【今週のひとくちメモ】「Mirai」またはその亜種のボットによるものと見られるアクセスの急増

※紹介するセキュリティ関連情報の選定基準は以下のページをご覧ください。
https://www.jpcert.or.jp/wr/

※PGP署名付きテキスト版および XML 版は以下のページをご覧ください。
https://www.jpcert.or.jp/wr/2017/wr170301.txt
https://www.jpcert.or.jp/wr/2017/wr170301.xml

【1】2017年1月 Oracle Critical Patch Update について

情報源

US-CERT Current Activity
Oracle Releases Security Bulletin
https://www.us-cert.gov/ncas/current-activity/2017/01/18/Oracle-Releases-Security-Bulletin

概要

Oracle から複数の製品およびコンポーネントに含まれる脆弱性に対応した
Oracle Critical Patch Update Advisory が公開されました。

詳細は、Oracle が提供する情報を参照してください。

関連文書 (日本語)

JPCERT/CC Alert 2017-01-18
2017年 1月 Oracle Java SE のクリティカルパッチアップデートに関する注意喚起
https://www.jpcert.or.jp/at/2017/at170005.html

関連文書 (英語)

Oracle
Oracle Critical Patch Update Advisory - January 2017
http://www.oracle.com/technetwork/security-advisory/cpujan2017-2881727.html

【2】PHP に複数の脆弱性

情報源

PHP Group
PHP 7.1.1 Released
https://secure.php.net/archive/2017.php#id2017-01-19-1

PHP Group
PHP 7.0.15 Released
https://secure.php.net/archive/2017.php#id2017-01-19-2

PHP Group
PHP 5.6.30 Released
https://secure.php.net/archive/2017.php#id2017-01-19-3

概要

PHP には、複数の脆弱性があります。結果として、遠隔の第三者が、任意のコー
ドを実行したり、サービス運用妨害 (DoS) 攻撃を行ったりするなどの可能性
があります。

対象となるバージョンは以下の通りです。

- PHP 7.1.1 より前のバージョン
- PHP 7.0.15 より前のバージョン
- PHP 5.6.30 より前のバージョン

この問題は、PHP を開発者や配布元が提供する修正済みのバージョンに更新す
ることで解決します。詳細は、開発者や配布元が提供する情報を参照してくだ
さい。

関連文書 (英語)

PHP Group
PHP 7 ChangeLog Version 7.1.1
https://secure.php.net/ChangeLog-7.php#7.1.1

PHP Group
PHP 7 ChangeLog Version 7.0.15
https://secure.php.net/ChangeLog-7.php#7.0.15

PHP Group
PHP 5 ChangeLog Version 5.6.30
https://secure.php.net/ChangeLog-5.php#5.6.30

【3】Apache Struts に任意の Java(OGNL) コードが実行可能な問題

情報源

Japan Vulnerability Notes JVN#92395431
Apache Struts 2 において devMode が有効な場合に任意の Java(OGNL) コードが実行可能な問題
https://jvn.jp/jp/JVN92395431/

概要

Apache Struts には、脆弱性があります。結果として、第三者が任意の
Java(OGNL) コードを実行する可能性があります。

対象となるバージョンは以下の通りです。

- devMode を有効にしている Apache Struts 2.3.30 およびそれ以前
- devMode を有効にしている Apache Struts 2.5.1 およびそれ以前

この問題は、Apache Struts を The Apache Software Foundation が提供する修正
済みのバージョンに更新することで解決します。また、以下の回避策を適用す
ることで、本脆弱性の影響を軽減することが可能です。

- devMode を無効にする

詳細は、The Apache Software Foundation が提供する情報を参照してください。

関連文書 (英語)

The Apache Software Foundation
Disable devMode
https://struts.apache.org/docs/security.html#Security-DisabledevMode

【4】Apple GarageBand および Logic Pro X に脆弱性

情報源

Japan Vulnerability Notes JVNVU#90290095
Apple GarageBand および Logic Pro X の脆弱性に対するアップデート
https://jvn.jp/vu/JVNVU90290095/

概要

Apple GarageBand および Logic Pro X には、任意のコードが実行可能な脆弱
性があります。結果として、遠隔の第三者が、細工した GarageBand プロジェ
クトファイルをユーザに開かせることで、任意のコードを実行する可能性があ
ります。

対象となる製品およびバージョンは以下の通りです。

- GarageBand 10.1.5 より前のバージョン
- Logic Pro X 10.3 より前のバージョン

この問題は、該当する製品を Apple が提供する修正済みのバージョンに更新
することで解決します。詳細は、Apple が提供する情報を参照してください。

関連文書 (英語)

Apple
About the security content of GarageBand 10.1.5
https://support.apple.com/en-us/HT207477

Apple
About the security content of Logic Pro X 10.3
https://support.apple.com/en-us/HT207476

【5】GigaCC OFFICE に複数の脆弱性

情報源

Japan Vulnerability Notes JVNVU#91417143
GigaCC OFFICE における複数の脆弱性
https://jvn.jp/vu/JVNVU91417143/

概要

GigaCC OFFICE には、複数の脆弱性があります。結果として、遠隔の第三者が、
任意のコードを実行したり、サービス運用妨害 (DoS) 攻撃を行ったりするな
どの可能性があります。

対象となるバージョンは以下の通りです。

- GigaCC OFFICE ver.2.3 およびそれ以前

この問題は、GigaCC OFFICE を日本ワムネット株式会社が提供する修正済みの
バージョンに更新し、パッチを適用することで解決します。詳細は、日本ワム
ネット株式会社が提供する情報を参照してください。

関連文書 (日本語)

日本ワムネット株式会社
GigaCC OFFICE 脆弱性に関するお知らせ
https://asp.gigacc.com/user/~pg/9qbnmp2qetc5u9vc8crqbl804s

【6】アタッシェケースにディレクトリトラバーサルの脆弱性

情報源

Japan Vulnerability Notes JVN#83917769
アタッシェケースにおけるディレクトリトラバーサルの脆弱性
https://jvn.jp/jp/JVN83917769/

概要

アタッシェケースには、ディレクトリトラバーサルの脆弱性があります。結果
として、遠隔の第三者が、細工した ATC ファイルをユーザに復号させること
で、任意のファイルを作成したり上書きしたりする可能性があります。

対象となるバージョンは以下の通りです。

- アタッシェケース ver.2.8.2.8 およびそれ以前
- アタッシェケース ver.3.2.0.4 およびそれ以前

この問題は、アタッシェケースを HiBARA Software が提供する修正済みのバー
ジョンに更新することで解決します。詳細は、HiBARA Software が提供する情
報を参照してください。

関連文書 (英語)

HiBARA Software
Important Notices (2017/01/12)
https://hibara.org/software/attachecase/

【7】MaruUo Factory 製の複数のアタッシェケース製品にディレクトリトラバーサルの脆弱性

情報源

Japan Vulnerability Notes JVN#28331227
MaruUo Factory 製の複数のアタッシェケース製品におけるディレクトリトラバーサルの脆弱性
https://jvn.jp/jp/JVN28331227/

概要

MaruUo Factory 製の複数の製品には、ディレクトリトラバーサルの脆弱性が
あります。結果として、遠隔の第三者が、細工した ATC ファイルをユーザに
復号させることで、任意のファイルを作成したり上書きしたりする可能性があ
ります。

対象となる製品およびバージョンは以下の通りです。

- アタッシェケース for Java Ver0.60 およびそれ以前
- iOS アプリ「アタッシェケース Lite」 Ver1.4.6 およびそれ以前
- iOS アプリ「アタッシェケース Pro」 Ver1.5.7 およびそれ以前

この問題は、該当する製品を MaruUo Factory が提供する修正済みのバージョン
に更新することで解決します。詳細は、MaruUo Factory が提供する情報を参
照してください。

関連文書 (日本語)

MaruUo Factory
パス・トラバーサルの脆弱性
http://maruuofactory.life.coocan.jp/attachecase/#pathTraversal

■今週のひとくちメモ

○「Mirai」またはその亜種のボットによるものと見られるアクセスの急増

2017年1月20日、警察庁は「「Mirai」ボットの亜種等からの感染活動と見られ
るアクセスの急増について」を公開しました。このドキュメントによると、
2016年12月から、海外製のデジタルビデオレコーダ等が使用する 37777/TCP
へのアクセスが急増しており、このアクセスは「Mirai」あるいはその亜種の
ボットが感染する足がかりになる可能性があるとのことです。このほかにも、
23231/TCP、6789/TCP、22/TCP、2222/TCP へのアクセスも観測されているとの
ことです。このドキュメントでは管理者に対し、ユーザ名とパスワードを推測
されにくいものに変更すること、適切なアクセス制限を行うことなどを呼びか
けています。

参考文献 (日本語)

警察庁
「Mirai」ボットの亜種等からの感染活動と見られるアクセスの急増について
https://www.npa.go.jp/cyberpolice/detect/pdf/20170120.pdf

■JPCERT/CC からのお願い

  • 本レポートに関するお問い合わせは editor@jpcert.or.jp 宛 にお願い致します。ただし、JPCERT/CC では、提供する情報について具体的な内容そのものについてのご質問にはお答えできない場合もあります。またバックナンバーは、以下の URL からご利用いただけます。
    https://www.jpcert.or.jp/wr/
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