JPCERT コーディネーションセンター

Weekly Report 2014-12-17号

JPCERT-WR-2014-4901
JPCERT/CC
2014-12-17

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■12/07(日)〜12/13(土) のセキュリティ関連情報

目 次

【1】複数の Microsoft 製品に脆弱性

【2】複数の Adobe 製品に脆弱性

【3】複数の DNS 実装にサービス運用妨害 (DoS) の脆弱性

【4】Apple の Safari に複数の脆弱性

【5】複数の VMware 製品に脆弱性

【6】Docker に複数の脆弱性

【7】Honeywell OPOS Suite にスタックバッファオーバーフローの脆弱性

【今週のひとくちメモ】第10回 IPA 「ひろげよう情報モラル・セキュリティコンクール」受賞作品決定

※紹介するセキュリティ関連情報の選定基準は以下のページをご覧ください。
https://www.jpcert.or.jp/wr/

※PGP署名付きテキスト版および XML 版は以下のページをご覧ください。
https://www.jpcert.or.jp/wr/2014/wr144901.txt
https://www.jpcert.or.jp/wr/2014/wr144901.xml

【1】複数の Microsoft 製品に脆弱性

情報源

US-CERT Current Activity
Microsoft Releases December 2014 Security Bulletin
https://www.us-cert.gov/ncas/current-activity/2014/12/09/Microsoft-Releases-December-2014-Security-Bulletin

概要

複数の Microsoft 製品には脆弱性があります。結果として、遠隔の第三者が、
任意のコードを実行するなどの可能性があります。

対象となる製品は以下の通りです。

- Microsoft Windows
- Microsoft Exchange
- Microsoft Office
- Internet Explorer

この問題は、Microsoft Update 等を用いて、更新プログラムを適用すること
で解決します。詳細については、Microsoft が提供する情報を参照して下さい。

関連文書 (日本語)

マイクロソフト株式会社
2014 年 12 月のマイクロソフト セキュリティ情報の概要
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/security/ms14-Dec

JPCERT/CC Alert 2014-12-10
2014年12月 Microsoft セキュリティ情報 (緊急 3件含) に関する注意喚起
https://www.jpcert.or.jp/at/2014/at140051.html

【2】複数の Adobe 製品に脆弱性

情報源

US-CERT Current Activity
Adobe Releases Security Updates for Flash, Reader, Acrobat, and ColdFusion
https://www.us-cert.gov/ncas/current-activity/2014/12/09/Adobe-Releases-Security-Updates-Reader-and-Acrobat

概要

複数の Adobe 製品には、脆弱性があります。結果として、遠隔の第三者が、任
意のコードを実行したり、サービス運用妨害 (DoS) 攻撃を行ったりする可能性
があります。

対象となる製品およびバージョンは以下の通りです。

- Adobe Flash Player 15.0.0.242 およびそれ以前 (Windows版、Macintosh版)
- Adobe Flash Player 13.0.0.258 およびそれ以前 (Windows版、Macintosh版)
- Adobe Flash Player 11.2.202.424 およびそれ以前 (Linux版)
- Adobe Reader XI(11.0.09)およびそれ以前
- Adobe Reader X(10.1.12)およびそれ以前
- Adobe Acrobat XI(11.0.09)およびそれ以前
- Adobe Acrobat X(10.1.12)およびそれ以前
- ColdFusion 11 および 10

この問題は、Adobe が提供する修正済みのバージョンに該当する製品を更新す
ることで解決します。詳細については、Adobe が提供する情報を参照して下さ
い。

関連文書 (日本語)

Adobeセキュリティ情報
Adobe Flash Player用のセキュリティアップデート公開
https://helpx.adobe.com/jp/security/products/flash-player/apsb14-27.html

Adobeセキュリティ情報
Adobe ReaderおよびAcrobat用セキュリティアップデート公開
https://helpx.adobe.com/jp/security/products/reader/apsb14-28.html

Adobeセキュリティ情報
セキュリティアップデート:ColdFusion用ホットフィックス公開
https://helpx.adobe.com/jp/security/products/coldfusion/apsb14-29.html

JPCERT/CC Alert 2014-12-10
Adobe Flash Player の脆弱性 (APSB14-27) に関する注意喚起
https://www.jpcert.or.jp/at/2014/at140052.html

JPCERT/CC Alert 2014-12-10
Adobe Reader および Acrobat の脆弱性 (APSB14-28) に関する注意喚起
https://www.jpcert.or.jp/at/2014/at140053.html

【3】複数の DNS 実装にサービス運用妨害 (DoS) の脆弱性

情報源

CERT/CC Vulnerability Note VU#264212
Recursive DNS resolver implementations may follow referrals infinitely
https://www.kb.cert.org/vuls/id/264212

概要

複数の DNS 実装には、ドメインの委任を参照する名前解決を無限に繰り返し
てしまう脆弱性があります。結果として、遠隔の第三者が、サービス運用妨害
(DoS) 攻撃を行う可能性があります。

対象となる製品は以下の通りです。

- 再帰的な名前解決を行う DNS リゾルバ

※ 以下に挙げる製品は、本脆弱性の影響を受けることが確認されており、
   修正版が提供されています。

  - BIND 9
  - Unbound
  - PowerDNS Recursor
  
この問題は、各ベンダが提供する修正済みのバージョンに製品を更新すること
で解決します。詳細については、各ベンダが提供する情報を参照して下さい。

関連文書 (日本語)

株式会社日本レジストリサービス (JPRS)
(緊急)複数のDNSソフトウェアにおける脆弱性(システム資源の過度な消費)について(2014年12月9日公開)
http://jprs.jp/tech/security/2014-12-09-multiple-impl-vuln-delegation-limit.html

JPNIC
"複数の"DNS実装におけるサービス不能(DoS)脆弱性について(2014年12月)
https://www.nic.ad.jp/ja/topics/2014/20141209-02.html

Japan Vulnerability Notes JVNVU#91812636
再帰的名前解決を行う DNS リゾルバの実装に名前解決を無限に繰り返す問題
https://jvn.jp/vu/JVNVU91812636/

JPCERT/CC Alert 2014-12-09
ISC BIND 9 サービス運用妨害の脆弱性 (CVE-2014-8500) に関する注意喚起
https://www.jpcert.or.jp/at/2014/at140050.html

関連文書 (英語)

Internet Systems Consortium, Inc. (ISC)
CVE-2014-8500: A Defect in Delegation Handling Can Be Exploited to Crash BIND
https://kb.isc.org/article/AA-01216

NLnet Labs
The CVE number for this vulnerability is CVE-2014-8602.
https://unbound.net/downloads/CVE-2014-8602.txt

PowerDNS
PowerDNS Security Advisory 2014-02: PowerDNS Recursor 3.6.1 and earlier can be made to provide bad service
https://doc.powerdns.com/md/security/powerdns-advisory-2014-02/

【4】Apple の Safari に複数の脆弱性

情報源

Apple
About the security content of Safari 8.0.2, Safari 7.1.2, and Safari 6.2.2
http://support.apple.com/en-us/HT6597

概要

Apple の Safari には、複数の脆弱性があります。結果として、遠隔の第三者
が、任意のコードを実行したり、サービス運用妨害 (DoS) 攻撃を行ったりす
る可能性があります。

対象となるバージョンは以下の通りです。

- Safari 8.0.2 より前のバージョン
- Safari 7.1.2 より前のバージョン
- Safari 6.2.2 より前のバージョン

この問題は、Apple が提供する修正済みのバージョンに Safari を更新するこ
とで解決します。詳細については、Apple が提供する情報を参照して下さい。

関連文書 (日本語)

Japan Vulnerability Notes JVNVU#92305751
Apple Safari における複数の脆弱性に対するアップデート
https://jvn.jp/vu/JVNVU92305751/

【5】複数の VMware 製品に脆弱性

情報源

US-CERT Current Activity
VMware Releases Security Updates for vCenter Server, vCenter Server Appliance, and ESXi
https://www.us-cert.gov/ncas/current-activity/2014/12/05/VMware-Releases-Security-Updates-vCenter-Server-vCenter-Server

US-CERT Current Activity
VMware Releases Updates for vCAC
https://www.us-cert.gov/ncas/current-activity/2014/12/09/VMware-Releases-Updates-vCAC

概要

複数の VMware 製品には、脆弱性があります。結果として、管理画面にログイ
ン可能なユーザがより高い権限を取得するなどの可能性があります。

対象となる製品は以下の通りです。

- vCenter Server
- vCenter Server Appliance
- ESXi
- vCenter Update Manager
- vCloud Automation Center
- AirWatch

この問題は、VMware が提供する修正済みのバージョンに該当の製品を更新す
ることで解決します。詳細については、VMware が提供する情報を参照して下
さい。

関連文書 (英語)

VMware Security Advisories
VMware vSphere product updates address security vulnerabilities
https://www.vmware.com/security/advisories/VMSA-2014-0012.html

VMware Security Advisories
VMware vCloud Automation Center product updates address a critical remote privilege escalation vulnerability
https://www.vmware.com/security/advisories/VMSA-2014-0013.html

VMware Security Advisories
AirWatch by VMware product update addresses information disclosure vulnerabilities
https://www.vmware.com/security/advisories/VMSA-2014-0014.html

【6】Docker に複数の脆弱性

情報源

US-CERT Current Activity
Docker Releases Security Updates
https://www.us-cert.gov/ncas/current-activity/2014/12/12/Docker-Releases-Security-Updates

概要

Docker には、複数の脆弱性があります。結果として、遠隔の第三者が、細工
したイメージをユーザに読み込ませることで、任意のコードを実行するなどの
可能性があります。

対象となるバージョンは以下の通りです。

- Docker 1.3.3 より前のバージョン

この問題は、Docker が提供する修正済みのバージョンに Docker を更新する
ことで解決します。詳細については、Docker が提供する情報を参照して下さ
い。

関連文書 (英語)

Docker
Release Notes Version 1.4.0
https://docs.docker.com/release-notes/#version-140

Docker
Release Notes Version 1.3.3
https://docs.docker.com/release-notes/#version-133

【7】Honeywell OPOS Suite にスタックバッファオーバーフローの脆弱性

情報源

CERT/CC Vulnerability Note VU#659684
Honeywell OPOS suite Stack Buffer Overflow vulnerability
https://www.kb.cert.org/vuls/id/659684

概要

Honeywell OPOS Suite には、スタックバッファオーバーフローの脆弱性があ
ります。結果として、遠隔の第三者が、任意のコードを実行する可能性があり
ます。

対象となるバージョンは以下の通りです。

- Honeywell OPOS Suite 1.13.4.15 より前のバージョン

この問題は、Honeywell が提供する修正済みのバージョンに Honeywell OPOS
Suite を更新することで解決します。詳細については、Honeywell が提供する
情報を参照して下さい。

関連文書 (日本語)

Japan Vulnerability Notes JVNVU#98107585
Honeywell OPOS Suite にスタックバッファオーバーフローの脆弱性
https://jvn.jp/vu/JVNVU98107585/

関連文書 (英語)

Honeywell
Software Download
https://www.honeywellaidc.com/forms/HSMDownloadForm.aspx?df=CatalogDocuments/Honeywell%20OPOS%20Suite_1_13_4_15.zip

■今週のひとくちメモ

○第10回 IPA 「ひろげよう情報モラル・セキュリティコンクール」受賞作品決定

2014年12月10日、独立行政法人情報処理推進機構 (IPA) は、第10回 IPA「ひ
ろげよう情報モラル・セキュリティコンクール」の受賞作品を決定し、公開し
ました。

このコンクールは、小学生から高校生、高専生までを対象とし、コンクール作
品の制作による情報セキュリティ意識の向上を目的として、2006年から開催
されています。

受賞作品の掲載ページでは、書写 (硬筆) や標語、ポスター、4コマ漫画など
様々な部門の作品が掲載されています。JPCERT/CC もこのコンクールを後援し
ており、優秀賞を選出しています。なかでも、ひとくちメモ担当者のお気に入
りは4コマ漫画部門の優秀賞作品です。

参考文献 (日本語)

独立行政法人情報処理推進機構 (IPA)
「ひろげよう情報モラル・セキュリティコンクール」 第10回受賞作品決定
https://www.ipa.go.jp/about/press/20141210.html

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